パナソニック ライティングデバイスは7月12日、紫外線(UV-B)を照射することでイチゴのうどん粉病の発生を抑制する「UV-B電球形蛍光灯(反射傘セット)」を発売すると発表した。農薬の散布回数を低減できるとしている。発売は10月1日。
パナソニック ライフソリューションズ社ライティング事業部は、2021年4月に光源・デバイスビジネスユニットを新設。パナソニック ライティングデバイスのほか、カメラのストロボなどを手掛けるパナソニック フォト・ライティング、蛍光灯用銅鉄安定器やLED電源などを担うパナソニック ライフソリューションズ池田電機の3社から構成される。
各社が光源設計や冶金、光学/レンズ設計、電源/回路設計などのコア技術を持っていることが強み。一体運営することでシナジーを最大化し、2030年に新規デバイスで250億円の販売を目標に据える。
新商品のUVB電球形蛍光灯(反射傘セット)は、器具に取り付けられた新開発の反射傘によって、効率的に紫外線を下方向に照射し、イチゴの免疫機能を活性化させ、うどん粉病の発生を抑制するというもの。販売代理店を通じて、いちご農家などに販売する。
従来品に比べ、消費電力を20%低減したほか、低温環境下でも高いUV強度を実現。一般電球と同じE26口金を採用することで、特殊工事の必要がなく、導入も容易としている。すでに、兵庫県農林水産技術総合センターや農研機構などで実証実験によりその効果を確認済みで、いちごのほか、一部の花にも効果が出ているという。
このほか、冷間加工技術によって、ピアノ線より高強度な「超高強度線」や口径8マイクロメートルの細さで4.5ギガパスカルの強度を持つ「極細線」などのタングステン線を商品化する予定。
加えて、カメラから照射した赤外光が対象物に反射して戻るまでの時間に基づき、対象物との距離を測定するTOF(Time of Flight)カメラとして、大幅に小型化した新プラットフォームTOFカメラを10月、エリア検知ユニットを9月に発売する予定だ。
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