伊藤忠商事は7月9日、食の商品企画・開発領域におけるDX支援サービス「FOODATA(フーデータ)」の提供を開始すると発表した。
同サービスは、データ活用ソフトウェア・サービスを提供するウイングアーク1st、食の味覚・香り・食感等の解析を手掛ける味香り戦略研究所、消費者購買データの分析を手掛ける電通リテールマーケティングと業務提携して提供する。
昨今、消費者ニーズの多様化が加速。商品サイクルの短縮と食のパーソナライズ化が進み、商品企画・開発への期待値が高まる一方で負荷も増大している。
ターゲットニーズを的確に捉えた商品の市場投入に向け、勘と経験をデータで裏付けることで、意思決定の精度とスピードを高めることが重要となってくる。
こうした動向に着目し、食品企業の商品企画・開発プロセスにおけるデータの有効活用を支援するサービスとして、FOODATAを開発したという。
味・栄養・原材料等の食品に関する「モノデータ」と、ID-POS・意識・口コミなどの消費者の行動・嗜好に関する「ヒトデータ」を掛け合わせ、その分析結果をダッシュボードで可視化できるデータ分析ツールとなる。費用は月額30万円~。
開発過程では、メーカー・卸・小売業等、約50社、200名超の企画・開発・マーケティング・MD担当者が協力し、現場の声を反映させた機能を追究しているという。
さらに、商品企画・開発プロセスの主要な取組課題であった、勘と経験の裏付けや、データ分析作業の短縮、データ取得コストの削減を実現。効率的にアイディアを検証できる環境を提供し、食品企業の商品企画・開発力の向上をサポートする。
同社では、同サービスを起点に、商品拡販・原料調達・システム開発などの幅広いソリューションを提供。顧客企業のビジネス拡大を共に実現するパートナーとしての役割をさらに強化し、食以外の領域への展開も検討していくという。
加えて、同取組を皮切りに、食のバリューチェーン上に散在するデータの収集・統合・活用のためのデータプラットフォーム構築を推進。データ・デジタル技術に対する企業間格差を縮め、食品業界全体のDX推進・バリューチェーンの価値向上に貢献していくとしている。
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