ソニーは5月28日、「体を楽器にする」新しいタイプのウェアラブル機器「MOTION SONIC」を発表した。Indiegogoを介して、日米でクラウドファンディングを開始している。
MOTION SONICは、手首や手の甲に装着し、体の動きで音を操るエフェクター。手を揺らすとピッチが揺れ、手を振るとフィルターがかかり、手を挙げるとディレイがかかるなど、動きに応じてエフェクトがかけられる。
開発したのは、ソニー ホームエンタテインメント&サウンド事業本部MOTION SONICプロジェクトリーダーの金稀淳氏。「次の音楽メディアとは何かを試行錯誤してきた」と話す金氏が、VRの圧倒的なリアル感に触れ、「誰かの体験を音として抽象化することで、全く新しい音楽体験のメディアが作れる」と考えたことが発端となり、開発をスタートした。2017年には実験機を「SXSW」で展示。MOTION SONICは、その要素技術を使い、電子楽器の演奏者をターゲットにプロダクトとして生み出した。
装着する「ウェアラブルモーションセンサー」とアプリから構成され、アプリをインストールしたスマートフォンをオーディオインターフェースに接続して、スピーカーやアンプ、楽器につなぐことで使える仕組み。ウェアラブルモーションセンサーとスマートフォンはBluetoothで接続する。
体の動きで直感的に音をコントロールでき、モバイルアプリを使用するため、PCを使うことなく、手軽に扱えることが特徴。愛用している楽器と組み合わせ、エフェクトを操れる。
クラウドファンディングは6月27日まで実施。ソニーでは、独自のクラウドファンディングサイト「First Flight(ファースト・フライト)」を運営しているが、今回、日本に加え米国での展開も視野に入れ、Indiegogoで実施。クラウドファンディングの仕組みを利用することで、ユーザーからのフィードバックが得ながら、開発していきたいとする。
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