Boston Dynamicsの「Spot」のための、クールな“犬小屋”が誕生した。Spotは、印象的だが時々物議を醸す四足歩行型ロボットだ。自律型検査ドローンを手掛けるPerceptoが開発したこのSpot用スマートホームは、製造業や検査業務でのSpotの働きを強化する。
Spotは最近、テクノロジーによる権威主義の象徴のごとくみなされてニューヨーク市警をクビになったが、より地味ではあっても実用的な分野でのインフラ点検では多くの需要がある。この分野でSpotは、人間にとっては達成困難な速度と耐久性で、製造業や公共事業のインフラを点検する移動式自律センサープラットフォーム、いわば地上型ドローンとして活躍している。
Perceptoのスマートホーム「Percepto Base」は、Spot用の犬小屋のようなものだ。現場でのミッションの合間に充電する間、ロボットを保護する。
Boston Dynamicsの事業開発担当バイスプレジデント、Michael Perry氏は「今年の初めにSpot用の充電ドックを発売したことにより、顧客はSpotを使ったリモート検査ソリューションを展開できるようになった。Spot用Percepto Baseは、Spotを風雨からしっかり保護することにより、このロボットの応用範囲を拡大した。この囲いとPercepto Autonomous Inspection and Monitoring(AIM、自律的検査と監視)により、共通の顧客は気象条件を気にせずに、隔絶している重要な場所にSpotを自動的かつ自律的に差し向けることができる」と述べた。
Perceptoの小型ドローン「Sparrow」を長年使っている米電力会社Florida Power & Lightは、ハリケーンによる被災復旧計画の一環として、自律型の屋外遠隔検査に他のロボットとともにSpotをいち早く採用した企業の1社となった。これらのロボットはPercepto AIMプラットフォームで制御されている。AIMのソフトウェアがPercepto Baseの開閉を制御するので、現場でロボットを操作するための人間のスタッフは必要ない。
これらのSpotはサーマルカメラと4Kカメラの他、稼働中の様子を安全なLTEを介してライブストリーミングするためのPercepto製モジュールも搭載する。PerceptoはドローンのSparrowとともに、Spotを配備しやすくすることで、導入が容易なパッケージとして陸空両方の遠隔検査機能を提供できるようになると確信している。
Perceptoの共同創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるDor Abuhasira氏は「Perceptoは(中略)Sparrowで始めた自律検査サービスを拡大することを誇りに思っている。Spot用Baseは、Sparrowと同じ信頼性の高い洗練されたAIMソフトウェアを採用している。これにより、空から地面まで、内と外のリアルタイムで全体的かつ正確な映像を取得するための遠隔自律検査が可能となる。人間による監督を必要とすることなく現場に検査ロボット群を置けることは、より安全で信頼性の高い検査の未来だ。われわれのサービスにさらなるソリューションを追加することを大変うれしく思う」と述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス