SUNDREDは5月6日、西日本電信電話(NTT西日本)と新産業共創スタジオにて、新しい時代の価値創造に向けた事業開発に4月から取り組んでいると発表した。
同社は、2019年に立ち上げた新産業共創スタジオを通じて、「新産業共創プロセス」を開発。これまでに、約12個の新産業共創プロジェクトを組成し、新産業のエコシステム構築とその中核となるトリガー事業の創出・成長を加速させてきた。
2020年には、プロジェクトの主役となる対話を通じて社会起点の目的を共創していく社会人を「インタープレナー」と定義。インタープレナーのコミュニティ構築を開始している。
NTT西日本は、社会を取り巻く環境変化がもたらすさまざまな課題に対し、ICTを活用し解決する「ソーシャルICTパイオニア(地域のビタミン)」として社会の発展、SDGs(持続可能な開発目標)へのさらなる貢献を目指し、革新的サービスの社会実装を進めている。
特に、10の重点分野において、地域社会のスマート化に貢献する「スマート10x」の推進や「地域活性化推進活動」、共創ラボ「LINKSPARK」など、地域と一体となった形で、イノベーションの創出による豊かな社会づくりに取り組んでいる。
今回、両社は互いのビジョンと取り組みに共感し、その推進に共同で取り組むことになったという。具体的には、NTT西日本が新産業共創スタジオの「スタジオパートナー」として参画し、新産業の共創を共同で推進する。
なお、スタジオパートナーは、個別の産業プロジェクトへの参画だけでなく、新産業共創スタジオで取り組む新しい時代の価値創造のプロセスの開発・普及・発展そのものに共同で取り組む包括的なパートナーシップ。
新産業共創スタジオにて、進行中もしくは新たに組成する全ての新産業共創プロジェクトへ参画し、同社と共同で社会起点の新しい目的の解像度を高め、具体的なエコシステム構築を進めていくという。
また、新産業の共創を通じて、自社の新規事業や投資機会、本業の新たな成長軌道の創出の実現や、インタープレナー的人材の育成、自社の中長期ビジョンの詳細化などを行う。
同社によると、NTT西日本との取り組みでは「ユビキタスヘルスケア産業」「セルフデベロップメント産業」「ハピネスキャピタル産業」「プレコンセプションケア産業」の4つの新産業共創プロジェクトにフォーカスするという。
ユビキタスヘルスケア産業の共創プロジェクトでは、医療・ヘルスケアにおける「医療リソースの最適配分」「医療費増加の抑制」「多様化への対応」などの課題を解決するため、産官学・地域が一体となってエコシステム構築を進めていく。
先行して、2019年からNTTスマートコネクトと連携し、トリガー事業であるシェアメディカルのデジタル聴診デバイス「ネクステート」を活用した遠隔診療ソリューションの開発・社会実装に取り組んでいる。
セルフデベロップメント産業の共創プロジェクトでは、人生100年時代にひとりひとりが、ライフプランを主体的デザインし、自分らしく生きていくために必要な「気づき」「学び」「価値創造」の機会を獲得できるようにする新産業共創プロジェクト。個人と企業が連携して、ひとりひとりの能力開発・成長に取り組んでいける仕組みを構築する。
ハピネスキャピタル産業の共創プロジェクトでは、テクノロジーの進化に伴いハピネスが計測可能になってきたことをベースに、ハピネスの最大化に向けて製品・サービス、事業・産業を再構築するためのプロセスを定義。具体的な実証を通じて、ハピネス最大化のモデルを開発していく。
レコンセプションケア産業の共創プロジェクトでは、プレコンセプション(受胎)ケアは女性やカップルが妊娠について考えるとともに、社会としてケアしていくことを目指す。プレコンセプションケアと社会システムのあるべき姿を想像し、それを実現するためのエコシステムの仮説や、トリガーとなる事業・サービスを共創。人間中心の社会に求められる、人の人生をサポートする新たな産業領域を創出していくという。
両社では、それぞれの知見を持ちより、新産業共創スタジオにおいて共創を行い、社会的インパクトと財務リターンを両立していく、価値創造の新しい仕組みの社会実装を進めるとしている。
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