「新型コロナウイルスのような感染症に強い社会を形成していきたい」と語るのは、プロジェクトリーダーを務める、パナソニック テクノロジー本部 事業開発室 スマートエイジングプロジェクト 主務の堂本夏菜氏だ。
実は今回のアプリは、パナソニックの有志メンバーで立ち上げたボトムアップ型で作られている。2020年5月に日本とシリコンバレーのスタッフによるガレージスタートアップとしてわずか2週間でベースを作成し、スタートした。
2020年11月から法務や知財、ITセキュリティなどさまざまなスタッフを加え、ビジネス体制へと変化。社内・社外140名で製品版に向けた実証実験を開始した。
記録を継続できたグループと継続できなかったグループの違いなど、さまざまな角度から検証を経てブラッシュアップ。個人情報を預かれるパナソニックのセキュリティレベルをクリアし、今回の一般向けのトライアル版にこぎ着けた。
実際に、パナソニックセンター大阪 Salon de Beatyなどで導入されており、紙の管理からOND'Uに切り替えたことで、「スタッフの体調がよく分かるようになった。いままでは体調が万全でなくても報告することなく、無理をしていたことがあったとわかり、スタッフとのコミュニケーションをしやすくなった」という声があったという。
まずは社会貢献を目的としているが、将来的に事業化していけるかは今後のアプリの成長や反響によるという。
「価値対する対価をいただくようになるには、今だけでは足りない部分もあると思っている。これから、お客様と向き合って製品自体もピポットを繰り返しながらOND'Uがお客様にとってなくてはならない存在になっていけるように磨いていきたい」(堂本氏)
今後、実施にどういった人に使ってもらえるかの実態把握や実際に使用している人に調査をしながら、ニーズの深掘りをし、進化の方向を見定めていくとしている。
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