手ぶらで支払いできる「顔認証決済」、JCBとパナソニックが本格展開を検討へ

 ジェーシービー(JCB)は3月25日、パナソニック システムソリューションズ ジャパンと顔認証決済の本格展開に向けた検討を開始すると発表した。

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 同社は、パナソニックが展開する「顔認証クラウドサービス パートナープログラム」に参画。読売新聞東京本社・読売巨人軍・東京ドームが推進する「ジャイアンツ×東京ドームDXプロジェクト」内で実施している顔認証決済の技術実証において、JCBが決済に関する知見を提供しつつ、ノウハウを確立していくという。

 パナソニックの顔認証技術は、ディープラーニングを応用。顔の向きや経年変化、メガネ・マスクなどにも影響されにくいという特徴を持つ。今回の顔認証決済では、JCB加盟店に設置する顔認証端末で、事前に登録した顔画像と、決済する人の顔画像を照合。手ぶら決済による利便性の向上や、会計時間の短縮による待ち時間の削減および、レジの回転率向上などを目的としている。

 なお、専用決済端末だけでなくスマートフォン・タブレット・PCなどの汎用的な端末によるシステム連携にも対応。また、セキュリティ向上のため、PIN(暗証番号)入力との組み合わせによる2要素認証設定も可能となっている。

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 パナソニックではこれまでにも、空港での厳格かつ円滑な本人確認や、アミューズメントパークでのチケットレス入退場、店舗でのキャッシュレス決済、オフィスでのICカードレス入退室などで、顔認証技術を応用したシステムを展開。1日10万回超の固有の顔認証を達成してきたという。

 少子高齢化に伴う人手不足で注目されてきた顔認証技術は、ニューノーマル時代においては非接触へのニーズの急増とともに、自社サービスと組み合わせて使いたい、あるいはすぐに導入したいといった声が増加。素早く展開できる顔認証技術への需要が高まっている。

 両社は、スピーディーに展開できる顔認証技術を活用したサービスの実現を目指し、スキームを構築・拡大。決済市場においても、待ち時間の解消やユーザー利便性の向上を目指し、業務効率化支援に資するソリューションを展開していく予定としている。

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