Googleは米国時間3月16日、同社のアプリ配信プラットフォーム「Google Play」ストアでデジタル商品やサービスを販売する開発者に課す手数料の引き下げを発表した。この変更により、同ストアでの年間売上高が100万ドル(約1億1000万円)に達するまでは、手数料が15%に引き下げられる。この対応は、2020年11月に「App Store」に関して開発者手数料を引き下げたAppleの動きに追従するものだ。
Googleによると、発効は2021年7月1日からで、規模に関わらずすべての開発者にこの変更が適用されるという。開発者の年間売上高が100万ドルを超えた時点で、手数料が30%に引き上げられる。
「この変更に伴い、Playストアでデジタル商品やサービスを販売する世界中の開発者の99%に対し、手数料が50%引き下げられる」と、Googleの製品管理担当バイスプレジデントを務めるSameer Samat氏は発表の中で述べた。
ゲーム「フォートナイト」開発元のEpic Gamesは2020年夏、GoogleとAppleがそれぞれのアプリストアから同ゲームを締め出したとして両社を提訴した。Epicはその際、同社が「フォートナイト」アプリに両社の決済システムと手数料を回避するための直接決済機能を追加したことが締め出しの理由と主張していた。
Epicは今回のGoogleの動きについて、「手数料引き下げにより(開発者の)経済的負担が少し緩和される可能性がある」とした上で、それでもこの問題の原因が解決されるわけではないと米CNET宛ての声明の中で述べた。
「15%か30%かに関わらず、Google Playストアを通して配布されるアプリについて、開発者はアプリ内決済サービスを利用することを強要されている」と、Epicの広報担当者は記し、「『Android』は、競争に対して完全にオープンで、プラットフォーム運営会社、アプリ開発者、サービスプロバイダーの間で純粋に平等な競争の場でなければならない。決済処理とアプリ配布における競争が、公平なアプリマーケットプレイスを構築するための唯一の手段だ」と述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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