米連邦裁判所は、米国企業による小米科技(シャオミ)への投資を禁じた米国防総省の決定を一時的に停止した。同社はこの措置の撤回を求めて提訴していた。
この裁判の裁判長を務めたRudolph Contreras判事は、米国時間3月12日に一時差し止め命令(PDF)を下し、シャオミを「Communist Chinese military companies」(共産主義中国の軍事企業)リストに追加するとした米国防総省の決定を一時的に停止した。
同リストに追加された企業は、2020年11月に発効したDonald Trump前大統領による大統領令の対象となる。この大統領令は、米国の個人や法人に対し、リストに登録されている企業との取り引きやそれらの企業への投資を禁じるものだ。また、米国が新たに共産主義中国の軍事企業と認定した企業との取り引きも禁じる。
今回の差し止め命令は、この救済措置がなければシャオミが「回復不能な損害」を受ける可能性が高いという判事の判断に基づいて下された。
Contreras判事は判決の中で、シャオミの株価がリストへの追加以降9.5%下落したこと、Morgan Stanley、JPMorgan Chase、Goldman Sachsなどさまざまな金融機関がシャオミ株の取り引きを停止したこと、シャオミが世界中で契約を失ったことなどの要素を総合的に考えると、シャオミはリストへの追加によってすでに「回復不能な損害」を受けていると判断されると説明した。
さらに判事は、シャオミがリストに追加されるきっかけとなった国防総省のメモについて、「根拠があいまい」だと指摘している。
シャオミは14日に声明を出し、今回の判断を歓迎するが、リストから正式に除外されるまで国防総省との法廷闘争を続けると表明した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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