Googleは米国時間2月23日、「Android」向けテキスト読み上げ機能「TalkBack」の一連のアップデートを提供開始した。TalkBackは2009年に初登場した機能で、視覚障害のあるユーザー向けに画面上の内容を読み上げたり、アプリを操作したり、点字や音声、キーボードでの入力によるコミュニケーションを支援したりできる。「要望が多かった」という今回の新機能には、ジェスチャーおよびナビゲーションのオプションの拡充、簡素化されたメニュー、新たな音声コマンド、対応言語の追加などがある。
Googleによると、ユーザーは「複数の指を使い、覚えやすく使いやすいジェスチャー」を十数種類にわたって使えるようになるため、アプリの操作や、テキストの選択と編集やメディアの操作なども一層容易に実行できるという。例えば、ポッドキャストを開始または停止する際、以前のように複数のメニューとアナウンスを経由する必要がなくなり、2本の指で画面をダブルタップするだけでよくなった。こうした新機能は、「Pixel」やサムスンの「Galaxy」デバイス(「One UI 3」以降)上の最新版TalkBackで利用できる。
Googleはまた、ユーザーから混乱するとの声が寄せられていたという複数のメニューを1つに集約し、使用時の状況に合わせて重要な機能に常にアクセスできるようにした。そのため、たとえばリンクナビゲーションや編集機能などの操作メニューは、使用時の状況に適している場合にのみ表示されるという。
加えて、新たな操作によって、ユーザーにとって最も重要な情報が得やすくなった。例えば、3本指で右か左にスワイプすることにより、見出しだけ聞いたり、1語ずつ聞いたり、1文字ずつ聞いたりできる。
「TalkBack 9.1」以降のバージョンでは、上にスワイプしてから右にスワイプすると新たな音声コマンドを利用できるようになった。この操作をすると、TalkBackは読み上げを中止してユーザーの音声指示を待つ。25種類以上の指示を出すことができ、例えば画面上のテキストを見つけるために「find(探して)」と伝えたり、TalkBackの読み上げ速度を上げるために「increase speech rate(話す速度を上げて)」と命令したりできる。
TalkBackのメニューや閲覧設定では、項目を追加または削除できるようになった。またジェスチャーをさまざまな設定やアクション、ナビゲーション操作に割り当ておよび再割り当てできるようになった。TalkBackの点字キーボードは新たにアラビア語とスペイン語に対応した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」