前編に続いて、ソニーのハイエンドスマートフォン「Xperia PRO」のレビューをお届けする。
もちろん、おもしろい使い方はほかにもある。Xperia PROのHDMI入力はカメラ以外にも使えるので、Zoom会議のときにも理想的なツールになるのだ。Zoom会議のときには、コンピューターに内蔵されたカメラを使うことが多いだろう。だが、このコロナ禍で多くの人が気づいたように、Zoomには外部カメラを使った方がずっといい。ただ、外部カメラを使うと残念な点もある。会議の相手を見るためには、コンピューター画面の方を見なければならないことだ。
筆者はZoom用の外部カメラとして、アダプターを介してコンピューターに接続したパナソニックのLUMIX S1Hを使っている。アダプターをもうひとつ使えば、Xperia PROのmicro HDMIポートにコンピューターを接続することができる。こうすると、Xperia PROが6.5インチの外付けディスプレイになるので、コンピューターに映る内容はすべてXperia PROの画面上に映る。
筆者は、カメラレンズの端に取り付けられる小型のテレプロンプタースタンドを持っている。これがスマートフォンの重量も支えられるので、コンピューターに接続したXperia PROをこのスタンドに取り付けてみた。こうすると、カメラの方を見るだけで、コンピューター画面の内容もすべて見られる。つまり、相手が映っているZoom画面をXperia PROとテレプロンプターに表示すれば、視線が行ったり来たりするあの変な動きを見せずに済むというわけだ。これは、Zoomビデオや、録画を想定したビデオチャットのときに威力を発揮する。専用カメラで高画質を確保したうえで、相手の顔を見るたびに視線がそれてしまうことがなくなるからだ。
Xperia PROは、米国ではソニー初の5Gスマートフォンとなる。5Gとmicro HDMIポートを組み合わせて使用すれば、専用の外部カメラからYouTubeやTwitchなどのソーシャルメディアプラットフォームに直接動画コンテンツをライブストリーミングすることができる。つまり、ソニーのカメラ「α7S III」と質の良いレンズを使って4K動画を撮影し、その場で5G(最速の5Gであるミリ波が望ましい)経由で、使用中のブロードキャストプラットフォームにXperia Proから動画信号をアップロードする、といったことが可能だ。
筆者が試したXperia PROは生産開始前のモデルであり、ミリ波の5Gのみに対応していた。撮影場所の近辺ではsub-6の5Gしか提供されていなかったので、Xperia PROでは利用できなかった。完成版では、sub-6とミリ波の両方の5Gがサポートされる。Xperia PRO本体に搭載されたカメラを使用してライブストリーミングすることも可能だが、はるかに高画質の専用カメラを使える機能があるのだから、それを利用しない手はないだろう。
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