ウェブサイトでやりがちな8つの「失敗あるある」--ferret One担当者が解決策を紹介

小林ひかる(ベーシック ferret One事業部 )2021年02月27日 09時00分
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 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、多くの企業がテレワーク中心の働き方にシフトしています。その中で、企業の代表電話に問い合わせがあっても担当者までうまくつながらない、といった新たな課題も生まれています。

 こうした機会損失を防ぐためにも、問い合わせ窓口となる自社のウェブサイトの重要性を見直す必要があるでしょう。しかし、サイトは作ったものの定期的な改善などをせずにそのままにしている企業も少なくありません。そこで、ノンプログラミングのサイト構築から問い合わせ管理、メール配信までできるマーケティングツール「ferret One(フェレットワン)」のサイト担当者が、企業がウェブサイト運営でやりがちな8つの“失敗あるある”をご紹介するとともに、その解決策をお伝えします。

【1】リニューアルしたのに問い合わせが来ない

■ ポイント:ビジネスゴールとユーザー視点

 サイトリニューアルの失敗の要因は大きくは次の3点が上げられます。

(1)制作中にリニューアルの目的からブレていく
(2) ペルソナ設定が曖昧
(3) 内容が伝わりづらい

 これらをさらに分解して、それぞれの対策を見ていきましょう。

(1)制作中にリニューアルの目的からブレていく

 まずはリニューアルに関わるメンバー全員でサイトの役割について共通認識をしっかり持ちましょう。たとえば目的が「お問い合わせ獲得」であるならすべてのアイデアが「お問い合わせ獲得」につながらなければなりません。

 そのためには(2)や(3)が大切になるのですが、くれぐれも「担当者の好み」や「上司の思いつき」などで目的からブレることのないように進めていきましょう。

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(2)ペルソナ設定が曖昧

 ferret Oneのお客様からよく言われるのが「いろいろなタイプのユーザーが想定されるので、ペルソナを1つに絞れない」と言う意見です。これは、実は「ペルソナ」と「ターゲット」が混同しています。そもそも「ペルソナ」とは、ターゲットの中でも最もコアなターゲットのことです。

 ターゲットが複数あることはどんなサービスでもあり得ますが、サイトの役割を考えた時に、特に優先すべきターゲットであるペルソナを決め切ることは大切です。ペルソナを決め切ることによりデザインやキャッチコピーの言葉選び1つでも迷った時や、意見が割れた時の判断する基準となるからです。

 出すべきコンテンツの優先順位やデザインやコピーなどの細部に至るまで「私はこっちが好き」「僕はこれがいいと思う」ではなく、「ペルソナは、どっちを好むか」という視点で議論できるので方向性がブレにくいのです。

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(3)内容が伝わりづらい

 効果的なサイトにするためには、サービスの強みがユーザーに瞬時に伝わる状態にする必要があります。伝わりづらい要因をさらに分解すると主に下記の3点が挙げられます。

(1)情報の構造がわかりにくい
(2) 言葉遣いがわかりにくい
(3) デザインが理解の邪魔をしている

(1)情報の構造がわかりにくい

 まずはファーストビューで「何のサービスであるか」「誰向けのサービスであるか」が明確になっている必要があります。また、こちらの言いたい情報ばかり出して、ペルソナが求める情報がないという状態になっていないでしょうか。

(2)言葉遣いがわかりにくい

 キャッチコピーや見出しはペルソナが理解しやすい言葉や文章になっていますか。特にサービス自体を熟知するメンバーだけで制作を進めると初めて見る人には解らない、理解するのに時間がかかるというサイトになりがちです。時折、第三者のレビューも入れながら客観的にチェックしましょう。

(3)デザインが理解の邪魔をしている

 文字が小さい・文章が長すぎるなどの視認性の問題や、サイト構造が複雑なために、クリックしたりページ遷移しないと内容が見られない、余計なアニメーションで気が散るなど、デザインが内容を理解する邪魔になっていないかチェックしましょう。

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【2】サイトの細かい改修だけに終始している

 ウェブマーケティングにおいて、CTAボタンやフォームの改修、キャッチコピーの変更など、細部のPDCAを回して改善を積み重ねていくことは大事です。ただ、それによってインパクトのある変化が起きなかった場合はもっと根本的なことを見直す必要があります。

 意識すべき点は【1】のサイトリニューアルのポイントと同じです。このページを見ている人は、どんな経路で来て、サービスに対してどの程度理解をした状態で見ているのか、などストーリー立てした上でて見直してみるといいでしょう。

【3】他社の成功施策をそのまま試している

 どんなに経験豊富なマーケターでも、施策の成功率は3割と言われていますから、他社で成功している施策を取り入れてどんどんテストしてみる事は大変いいことです。ただし、取り入れるポイントを見誤らないように注意が必要です。

 かつてFirefoxが「CTAボタンの色をグリーンしたらCVが○倍に伸びた」という検証結果を記事でリリースしたところ、猫も杓子もボタンをグリーンに変える施策をした時代がありました。

 ポイントは「色がグリーンである」ことではなく「サイト内で相対的にボタンが目立ったこと」が良かったのだと思います。Firefoxの場合はそのグリーンが配色バランスを崩すことなく目立っていたので良かったのですが、他のサイトでもグリーンがベストとは限りません。

 他社の施策成功例は

その施策の、本質的なポイントは何か?
その施策は、自社のターゲットに合うか?
その施策は、自社のビジネスモデルに合うか?

 などの観点から検討した上で取り入れると、より有意義な検証ができるでしょう。

【4】離脱率を気にし過ぎている

 離脱率は低いに越したことはありませんが、離脱率を下げるための施策や効果検証ばかりに時間をかけるのはあまり意味がありません。特にBtoBの場合は何度もサイトに来て情報を調べたり、社内で稟議をして複数人で導入を検討するケースが多いため、BtoCサイトに比べてある程度の離脱は起こります。

 確かにサイトを開いた瞬間、明らかに閉じたくなるようなファーストビューであれば改善は必要でしょう(あれこれいじった結果、ファーストビューがバランス悪くなっているケースはしばしば見受けられます)。そこがクリアできているなら、離脱率を下げることよりも、サイトに来た人のCVRをあげたり、重要ページへの遷移率を重視しましょう。ferret Oneでは、資料請求などコンバージョンのページと料金ページを「重要ページ」に設定し、そこへの遷移数や遷移率を追うようにしています。

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【5】セッション数だけを追っている

 セッション数の増加は、まず見る指標の1つではあります。ただ「セッション数だけ」追うと目的からズレてしまう場合もあります。特にコンテンツマーケ施策の場合、「どの記事がセッションが多いか」という観点で記事の効果を判断することも多いと思います。一方で「どの記事がコンバージョンに貢献しているか」の視点でも見ていかないと判断を見誤ります。

 コンテンツマーケティングでは分業で作業することが多いため、ライターがセッション数だけを意識した記事を書くと、単純に話題のキーワードをテーマにして、セッションだけは稼げるものの、サービスとの親和性が低く、コンバージョンに全くつながらない記事が量産される、などといった事態が起きてしまいます。

【6】コンバージョンだけを追っている

 BtoBマーケティングではゴールに近い施策から実施すべきなので、コンバージョンおよびCVR(コンバージョン率)を追うのは当然です。しかし、これも「コンバージョンだけ」増えて商談につながらないといったことにならないよう、考慮することが必要です。

 たとえばECサイトでよく見られる「無料お試しキャンペーン」の施策。ただ単にCVを増やすためだけなら効果はあります。ですがBtoBの場合、価格が担当者1人で決裁できる商材ではなかったり、検討期間が長い商材が多いですよね。ferret Oneでも無料キャンペーン施策を試したことがあります。結果、CVは大きく増えましたが、そのほとんどが受注につながらなかったので止めたという経験があります。

 この場合は、「CVが増えたから良かった」で終わらせるのではなく、セールスチームなどにその後のアポ率や商談率などのフィードバックをもらい 「リードの質はどうか?」も検証するといいでしょう。小手先の施策に走らず、ページの内容が本当にユーザーの求める内容になっているか、読み進めやすく理解しやすいものになっているか、などの観点で見直す方が本質的な改善といえるでしょう。

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【7】広告はCPCを中心に見ている

 広告運用において、CPCもチェックしておくべき項目の1つであることは間違いありませんが、最も重視すべきはコンバージョンにつながっているか、そのためのコストは高過ぎないかの2点です。

 ferret Oneの広告運用ではまず目標とするコンバージョン数が出ているか、そのためのコスト(CPA)は許容の範囲内であるか、を優先的に評価しています。それらの数値が悪い場合に、その要因がどこにあるかを特定するために表示回数、CTR、CPC、CVRなどの要素を検証していきます。日本では広告運用でCPCを過度に重視する傾向があるため、敢えてお伝えしました。

【8】施策を重ね過ぎて、建て増し住宅状態

 運用フェーズが進み、PDCAを回せている状態になった時に起こるのがこの現象です。具体的には、ファーストビューにあれこれ文言を追加してバランスが悪くなってしまったり、目立つ導線を追加し過ぎて、重要なものが埋もれてしまっている状態です。

 ポイントは「1つ足したら、1つ引く」ですね。増え過ぎた導線を残すにしても、重要でない導線のデザインを控えめにするなど定期的に全体を俯瞰して整理するといいでしょう。

まとめ

 以上、これら8つの失敗あるあるに共通して言えることは「そもそもの目的を見失わないこと」「徹底したユーザー視点」の2つです。いま実施している施策の目的と、サービスのペルソナ像を照らし合わせて、改めてチェックしてみてはいかがでしょうか。

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