Appleの「iPhone」売上高が急上昇していたことが、2021会計年度第1四半期決算(12月26日締め)で判明した。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも、多くの買い物が行われるホリデーシーズンの期間中、熱心なファンが発売されたばかりの「iPhone 12」シリーズを先を争うように購入したことが、好調な業績を後押しした格好だ。
Appleによると純利益は前年同期比で約30%増の288億ドル。これは希薄化後の1株あたり利益で1.68ドルに相当する。さらに、総売上高も1114億ドルと、これも前年同期の918億ドルから21%の大幅な伸びを見せた。Yahoo Financeが発表した事前調査の結果では、アナリスト予測の平均は1株あたり利益1.41ドル、売上高は1033億ドルだったが、実際の決算結果はこれを上回る数字となった。
特にiPhoneの販売が大幅に伸び、当期の売り上げは656億ドルと、前年同期の560億ドルから17%以上の増加を記録した。
「歴史的なホリデーシーズンを通じて、最先端の製品をそろえた当社の他に類を見ないラインナップに、顧客が熱狂的な反応を見せてくれたことを喜ばしく思う」と、Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は発表の中で述べた。
Appleの今回の決算発表は、新型コロナウイルスのパンデミックが世界経済に与える影響を示す、最新の事例と言える。多くの企業が苦戦する中でも、テクノロジー系の大手企業の業績は好調だ。Amazonは2020年を通じて「記録的な需要」に直面し、この傾向は特にホリデーシーズンに顕著になった。Googleの親会社のAlphabetは、マーケターがオンラインで消費者の関心を引くために多額の支出をしたため、その業績はウォール街の楽観的な予測さえも上回った。また、Slackはソフトウェア大手Salesforceによる277億ドル(約2兆8900億円)での買収が発表されたが、これは2019年の新規株式公開時の株価の2倍近くという評価額だった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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