韓国のテクノロジー大手LGが米国時間1月11日午前、巻き取り式ディスプレイを搭載するスマートフォンを披露し、完全オンラインイベントとなった「CES 2021」の華々しい幕開けを飾った。この伸縮可能なスマートフォンは2020年9月、ディスプレイが回転する「LG WING」とともに少しだけ公開されていたが、今回の動画によって、LGが水面下で開発していた製品をはっきり正面から見ることが可能になり、またその名称は「LG Rollable」だと判明した。
以前にLGが巻き取り式スマートフォンを公開した際は、標準サイズに見える端末の画面が引き出され薄型タブレットに変わる様子を、薄暗い中で側面から見せるだけだった。しかし最新の動画では端末の姿がはっきりと映し出され、同社の巻き取り式テレビと同じように、ディスプレイがスムーズに引き伸ばされて拡大する様子が見てとれる。
LGはこれまでも従来と異なるスマートフォンのコンセプトに積極的に取り組み、メインストリームに送り込んできた。大型スマホがまだ「ファブレット」と呼ばれていた2013年には、曲面ディスプレイの大型端末「G Flex」を発表している。それから8年、ディスプレイ技術は動かない曲面から、伸縮自在な巻き取り式へと大きく進化した。
とはいえLGは、巻き取り式のディスプレイ技術に取り組み、披露した初の企業ではない。TCLとOPPOも同様の技術への取り組みを公開しており、また今後この3社以外にも出てくることは間違いない。これからの数カ月で、ほかにどの企業が巻き取り式ディスプレイに取り組むのか、そして、従来のスマートフォンデザインを好む消費者に受け入れさせるだけの説得力を提示できるかが注目される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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