Microsoftは米国時間11月10日、月例セキュリティパッチ「Patch Tuesday」をリリースした。「Microsoft Edge」から「Windows WalletService」まで複数の製品で112件の脆弱性が修正されている。
また今回のパッチには、実際に悪用されているWindowsのゼロデイ脆弱性に対するフィックスも含まれている。
このゼロデイ脆弱性(CVE-2020-17087)は、Googleの「Project Zero」と「Threat Analysis Group」(TAG:脅威分析グループ)が10月30日に公表していたものだ。Googleによると、この脆弱性は「Google Chrome」のゼロデイ脆弱性とともに用いることで、「Windows 7」から「Windows 10」までのOSを搭載したマシンを狙う攻撃に利用できるという。
攻撃者はChromeのゼロデイ脆弱性を悪用してChrome内で悪意のあるコードを実行した後、この攻撃の第2段階としてWindowsのゼロデイ脆弱性を悪用することで、セキュリティ専門家が言うところの「サンドボックス脱出」、すなわちChromeのセキュアなコンテナーを脱出し、Windowsでコードを実行することが可能になる。
この攻撃の詳細について、この簡単な説明以外には明らかにされていない。
Googleは10月中旬このゼロデイを発見し、Microsoftがこの脆弱性に対応するための非開示期間を7日間設けたが、Microsoftは期限までにパッチを提供していなかった。パッチは10日より入手可能になった。
CVE-2020-17087に関するMicrosoftのセキュリティアドバイザリーによると、この脆弱性はWindowsのカーネル内に存在しており、現在サポートされているすべてのバージョンのWindows OSに影響を与える。これにはWindows 7以降のすべてのバージョンと、「Windows Server」のすべてのディストリビューションも含まれている。
このほか111件の脆弱性が修正されている。そのうち24件は、「Excel」「Microsoft SharePoint」「Microsoft Exchange Server」「Windows Network File System」「Windows GDI+」「Microsoft Teams」などのアプリでリモートコード実行(RCE)の攻撃が可能になる恐れがある。
11月の月例パッチの詳細、Microsoft以外の主な企業が公開しているセキュリティアップデートの情報は以下の通りだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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