Appleは「iPhone」などのデバイスで電力消費を管理するチップの不足に見舞われていると、Bloombergが米国時間11月4日、事情に詳しい複数の匿名情報筋の話として報じた。最新の主力デバイスiPhone 12は年末商戦の需要が見込まれ、これに対するAppleの供給能力にチップ不足が影響するかは不明だ。
電源管理チップは、デバイスの頭脳として機能するメインのアプリケーションプロセッサー、モデム、メモリーチップに次ぐ高額部品の1つだ。
情報筋らがBloombergに伝えたところによると、不足の原因はシリコンの需要増と、新型コロナウイルスによるサプライチェーンの混乱にあるという。米国が中国の華為技術(ファーウェイ)に対する販売を制限しようとしていることを受けて、ファーウェイが部品を大きく備蓄していることも影響している可能性がある。
ファーウェイは2019年5月に米国の「エンティティリスト」に追加され、輸出規制の対象となった。この際、Donald Trump大統領は、同社を事実上締め出す大統領令に署名し、その理由としてファーウェイが中国政府と緊密な関係を持つことから生じる安全保障上の懸念を挙げた。ファーウェイはその嫌疑を繰り返し否定している。
世界のエレクトロニクス業界は、ロックダウンで工場をフル稼働できなかった影響にまだ対処している状態だ。Bloombergの情報筋らによると、混乱は今後半年にわたって続く見通しだという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」