動画アプリのTikTokがヘイトコンテンツ対策を強化する。既に削除を進めているネオナチや白人至上主義に「近いイデオロギー」として、白人ナショナリズムと白人大量虐殺の陰謀論も取り締まる。
「悪意あるイデオロギーを根源から防止するための取り組みの一環として、悪意ある言論や行動を常態化させる恐れのある婉曲的な表現やシンボルの拡散を抑止する」と、TikTokは米国時間10月20日付けのブログで述べた。
同社は、男性優位主義や極右のアイデンティタリアニズムに関連付けられたコンテンツ、反ユダヤ主義を拡散することを目的とした特定のユダヤ人や家族に関する偽情報、コンバージョンセラピーなどのLGBTQコミュニティーを傷つけるコンテンツも取り締まる。
TikTokは8月、ヘイトスピーチを禁止する同社の規則に違反していた動画を、2020年に入って米国で38万件以上削除したことを明らかにした。名誉毀損防止同盟(ADL)が同月公開したレポートでは、同アプリが白人至上主義者集団や反ユダヤ主義を推進するコンテンツであふれていると指摘されていた。
一方でTikTokはヘイトスピーチ以外の問題も抱えている。Donald Trump米政権は同アプリを、中国企業が保有していることを理由に国家安全保障上の脅威とみなしている。親会社である字節跳動(バイトダンス)がその資産を米国企業に売却しない限り、同アプリは米国で禁止されることになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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