米国政府は、ソーシャル動画アプリのTikTokが多くの米国人にとってセキュリティとプライバシー上の懸念になっていると警告しているが、それでは中国政府がTikTokからどのようにデータを入手するかということに関しては、具体的な情報を非公開としている。
司法省が米国時間9月25日に裁判所に提出した文書では、中国政府が個人データを入手する方法に関する複数の具体的な情報が黒塗りされている。
「例えば、TikTokは米国人ユーザーのデータを米国内で保存していると主張したが、これについては米商務省の判断メモが、中国が依然としてそのようなデータを[黒塗り]を通じて入手できる可能性がある理由を説明している」と司法省は文書に記している。
商務省のメモも、同じく一部が黒塗りされている。
政府文書における黒塗りは多くの場合、きわめて重要な情報を一般に知らせない目的で行われる。例えば、商務省のメモでは、シンガポールにあるTikTokのバックアップサーバーに関する情報が黒塗りされていたが、その後27日に裁判所に提出された文書では、このサーバーを所有するのが中国のテクノロジー大手、阿里巴巴(アリババ)であることが明らかにされた。
「中国企業のアリババとともに米国の全データのバックアップをシンガポールに保存しているため、米国ユーザーに関するTikTokのデータは特に脆弱性が高いと(商務省)長官は結論付けた」と、黒塗りされていない同文書には記されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」