腕時計のバンド部にスマートウォッチ機能を持たせた、「wena wrist」が生まれ変わる。バックル部に機能を集約させ、よりデザイン自由度の高いスマートウォッチを実現する。ソニーは10月1日、第3世代目となる「wena 3」を発表。レザー、メタル、シリコンラバーと用途や好みに合わせて選べる3種のバンドラインアップなどを発表した。
wena wristは、「バンドを付け替えるだけで、あなたの腕時計がスマートウォッチに。」をコンセプトに、ソニーの新規事業創出プログラム「Sony Seed Acceleration Program」(SSAP)から生まれた事業アイデアの1つ。
バンドの各コマに部品を内蔵しており、第2世代からはディスプレイを搭載。第3世代となるwena 3では、コマ部分に収納していた部品をバックル部にまとめることで、バンド自体のデザイン変更が可能になり、時計メーカーとのコラボレーションモデルでも、盤面とバンドの両方でオリジナリティを出せるようになった。
バックル部に収まるよう、メカ構造やアンテナ、電気回路、基板パターンまでを自社で設計し、部品配置を3次元的にコントロールすることで小型化を追求。従来モデル「wenawrist active」に比べ、体積で30%、厚みで2.5mmの小型化を実現している。
バッテリーとタッチディスプレイは、カーブドデザインを採用することで装着感を向上。ディスプレイを覆うカバーガラスはグラファイト型を用い、20を超える工程に分け、徐々に曲げていったという。
ディスプレイには「ゴリラガラス」を用いたほか、90cmの落下衝撃にも耐えられる耐衝撃性能を確保。時計業界で標準的な防水性能5気圧にも対応する。
Suicaに対応し、スマートフォンアプリ「wena 3アプリ」を使ってチャージや発券も可能。おサイフケータイ対応電子マネーも使用でき、「おサイフリンク」を使えばバックルをかざすだけで、買い物ができるほか、Edyは残高や利用履歴の確認も可能だ。
加速度センサーとデュアル光学式心拍センサー搭載し、歩数、消費カロリー、移動距離を確認から、心拍数の計測、睡眠の深さの表示など、日々の活動をアプリで管理。独自のアルゴリズムにより、運動時に限らず日常の健康管理にもより正確に役立てられるとしている。
メタルタイプの「wena 3 metal Silver WNW-B21A/S」(想定税別価格:3万3000円前後)、「wena 3 metal Premium Black WNW-B21A/B」(同:3万5000円前後)、レザータイプの「wena 3 leather Brown WNW-C21A/T」(同:3万円前後)、「wena 3 leather Premium Black WNW-C21A/B」(同:3万2000円前後)、ラバータイプの「wena 3 rubber Black WNW-A21A/B」(同:2万4000円前後)の3タイプ5種類をラインアップする。
1週間の電池持ちを実現したほか、約24時間の予備電力を内蔵。バッテリーが切れた状態でも、予備電力がなくなるまで電子マネー機能を利用できるとのこと。置き忘れを防止する通知機能「MAMORIO」も備え、探索にも対応する。
あわせて、インダストリアルデザイナーの山中俊治氏とコラボレーションしたヘッド部「wena head designed by Shunji Yamanaka」(同:5万9000円~)、イタリアのカーデザイナーであるファブリッツィオ・ジウジアーロ氏がデザインした「wena head designed by Giugiaro Architettura」(同:5万8000円~)も発表している。
今回のモデルから、モジュール化して腕時計メーカーに供給することも見据えており、腕時計を新しく購入するときに、はじめからwenaが入っている状態を実現していくとのこと。セイコーウオッチと共同開発した「wiredwena」(2021年1月15日発売)を用意するほか、2021年夏頃には、シチズン時計のIoTサービス「Riiiver」にwena3を対応する予定。今後、シチズン時計株式会社は腕時計のバンド部分にwena3を搭載させた商品の開発、販売していく計画だ。
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