ソニーは12月7日、腕時計のバンド部に必要な機能を内蔵したハイブリッド型スマートウォッチ「wena wrist」の新モデル「wena wrist pro」と「wena wrist active」を発表。また、両モデルに適したヘッド部分(時計部分)として機械式の「wena wrist Mechanical head」とソーラー式の「wena wrist Solar head」を発表した。発売日は12月21日で、activeのみ3月上旬となる。
価格は、wena wrist proのシルバーが3万5000円前後、プレミアムブラックが3万7000円前後。wena wrist activeは、ブラック1色で3万円前後。Mechanical headがホワイト・シルバーともに5万4000円前後、ブラックが5万5000円前後。Solar headが、スリーハンズのシルバーが3万3000円前後、ブラックが3万4000円前後。クロノグラフのシルバーが4万3000円前後、ブラックが4万4000円前後。
wena wristは、「wear electronics naturally」をテーマに、腕時計の質感や高級感を追求しながら、スマートウォッチの便利さを組み合わせたシリーズ。リストバンド部分にスマートウォッチの機能を集約することで、好みの腕時計のヘッドを装着できる。ソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」から生まれた商品で、同社のクラウドファンディングサービス「first flight」にて、国内最大の調達額(当時)を達成したことでも話題を集めた。
両モデルとも、初代モデルでは搭載していなかった有機ELディスプレイを内蔵し、着信やメッセージの確認、電池残量、電子マネーの残高を確認できるようになった。また、電子マネー機能としてFeliCaに対応。楽天Edy、iD、QuickPay、dポイントなどに対応。歩数や消費カロリー、睡眠の状態などを専用アプリから確認できる活動ログ機能も搭載している。バッテリ稼働時間は、通常使用で約1週間。ラグ幅18、20、22mmであれば、他社の時計も装着できる。
wena wirst proではバンド幅も22mmから20mmに細くなり、体積比で従来モデルより25%小型化しており、装着感を改善。バンド内部の電子部品は、外装の曲線に沿わせるように基板上に実装することで、初代モデルよりも薄くしている。本体には、ステンレス材の「SUS316L」を採用し、コマの仕上げやヘアライン加工、鏡面仕上げなど質感を向上。防水性能もIPX5/7相当から5気圧に進化した。
wena wrist activeでは、proの活動ログ機能を強化し、GPSや心拍数が計測できるようになっている。ランニング中の移動経路や平均速度、心拍数を計測できる。また、スマートアラームを搭載し、睡眠状態から目覚めやすいタイミングでアラームを鳴らすことができる。なお、ヘッド部を着脱でき、ビジネスの場では腕時計、ランニングや睡眠時は時計部分を取り外してスマートバンドとして利用できる。
Mechanical headは、開発にシチズンが協力しており、ムーブメントにはミヨタの90S5を内蔵。風防には衝撃や傷に強い球面サファイアガラスを採用している。また重心を低くすることで、腕にフィットする着け心地を実現したという。また、Solar headは、シリーズ初のソーラームーブメントで、メンテナンスフリーで長時間使用することが可能。風防にはサファイアガラスを採用し、片面無反射コーティングを施している。クロノグラフとスリーハンズの2種類をラインナップする。
なお、今回のモデルもSuicaなど交通系電子マネーには対応しない。これについで、ソニー新規事業創出部wena事業部統括部長の對馬哲平氏は、「アンテナなど特性上、交通系ICはクリアしているが、ビジネスでありお互いに優位な形でWin-Winな環境を構築できれば実現も可能ではないか」とした。また、腕時計が本来持つ部分をしっかり突き詰めているのもwenaの特徴だ。これについて對馬氏は「長年培った伝統に敬意を払うのがwenaのコンセプト」と述べた。
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