シャープ 代表取締役会長兼CEOの戴正呉氏は、創業108周年を迎える9月15日を前に、社外に向けてステートメントを発信した。定期的に社内に向けて発信しているCEOメッセージとは異なるもので、社員のほか、顧客や取引先、株主、OBなども対象にした内容となった。
このなかで、今後約2週間に渡って、新たな商品やサービス、技術に関する発表を相次いで行うこと、創業108周年を記念する販売キャンペーンやイベントを、年末にかけて、グローバルで展開していく予定なども明らかにした。シャープが、なにを発表するのかが注目される2週間となりそうだ。
戴会長兼CEOは、「当社は、来たる9月15日に創業108周年を迎える。日頃、シャープを支えてくださっているお客様やお取引先の皆様、株主様、社員、OBなど、すべてのステークホルダーに改めて感謝申し上げる」と感謝を述べたあと、同社の取り組みなどについて言及した。
「2016年8月に、新体制をスタートし、約4年が経過した。この間、次の100年の持続的成長を見据え、事業ビジョン『8K+5GとAIoTで世界を変える』を新たに策定するとともに、この実現に向けた『Transformation』(事業変革)を推進してきた。具体的には、テレビや白物家電、スマートフォン、オフィス機器といった既存事業をベースに、『8K機器や技術の開発』、『AIoT機器の拡充』、『AIoTプラットフォームの構築』に取り組んできた。また『8K+5Gシステムの創出』、『5G関連ビジネスの展開』、『COCORO LIFEサービスの拡大』、『クラウドサービスの強化』を進めており、こうした取り組みを通じて、単なるハードウェアやデバイスを中心とした事業から、ハードウェアとソフトウェア、サービスを組み合わせたシステム、さらにはソリューション事業への変革が、着実に進展している」とした。
その上で、「今後は、これまで当社が得意としてきた事業分野である『Smart Home』『Entertainment』『Smart Office』はもとより、『Health』『Education』『Security』『Industry』『Automotive』への取り組みを、より一層強化し、各分野において、新たなサービスやソリューションの構築を進める」とした。
また「とくに、足元のコロナ禍や、日本をはじめとした先進国が直面する高齢化などの社会課題の解決に寄与すべく、健康や医療、介護の分野における取り組みをより重点的に展開していく考えである」と述べた。
さらに、「こうした8つの事業分野での取り組みを通じて、お客様にシャープならではの新たな付加価値を提供し、社会への貢献を果たしていくことで、『Realization』による事業ビジョンの具現化を成し遂げたい」と語った。
一方、9月15日の創業108周年に向けては、「今後約2週間に渡って、新たな商品やサービス、技術に関する発表を次々と行っていく。さらに、シャープの最先端の取り組みを紹介するオンラインおよびオフラインショールームのコンテンツの拡充を図るとともに、創業108周年を記念する拡売キャンペーンやイベントを、年末にかけてグローバルで、矢継ぎ早に展開する予定である」とした。今後、シャープからの発表に注目が集まりそうだ。
最後に戴会長兼CEOは、「シャープは、『事業ビジョンの具現化』と、『確かな成長』を実現していくことで、引き続き、皆様の期待にしっかりと応えたい」とした。なお、シャープでは、創業108周年を記念した式典などは予定していないという。
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