「App Store」をめぐる騒動が続くなか、Appleは米国時間8月31日、以前告知していたアプリストアの変更を実施し、開発者向けに改善した。
その一環として、アプリのバグ修正は今後、「法的な懸念事項に関わる内容でない限り」、App Storeの「ガイドライン違反」を理由に公開が遅れることはなくなる。ガイドライン違反のアプリは次回の申請で対応する必要がある。Appleが同日、開発者向けサイトで説明した。また、開発者がガイドラインの見直しを提案できるほか、ガイドラインに違反するという審査に異議を申し立てることもできるようになっている。
今回の変更は、6月に開催されたAppleの年次開発者会議「WWDC」で予告されていた。WWDCの直前には、電子メールアプリ「HEY」とのトラブルが報じられた。HEYの開発元Basecampによると、年額99ドル(約1万1000円)のサブスクリプション料金をアプリ内課金で支払うオプションを提供していなかったことから、Appleがこのアプリのバグ修正のアップデートを拒否したという。
Appleはアプリ内課金の30%を手数料として徴収しているが、高すぎるとしてSpotifyや、「フォートナイト」を手がけるEpic Gamesなどの開発者から抗議の声が上がっている。
SpotifyはAppleが優位な立場を乱用していると主張している。この申し立てをきっかけに欧州委員会はApp Storeに関する競争法違反の調査を開始することになった。Epic Gamesも、30%の手数料を回避しようとしたとしてフォートナイトがApp Storeから削除されたことを受け、先ごろAppleを提訴している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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