Instagram、15秒のエンタメ短尺動画「リール」を日本で公開--TikTokの対抗機能に

 Instagramは8月5日、SNS「Instagram」上で、エンタメ性の高い最大15秒の短尺動画を作成して配信できる新機能「Reels(リール)」を日本で公開した。豊富なクリエイティブツールで簡単に動画編集できることが特徴で、日本でも多くのユーザーを抱えるショートムービーサービス「TikTok」に対抗する機能となりそうだ。

新機能「Reels」
新機能「Reels」

 リールでは、音楽やARカメラエフェクト、その他の新しいクリエイティブツールを使って動画を撮影・編集し、最大15秒の短尺動画を作成できる。投稿したリール動画は、自分のアカウントをフォローしている利用者のフィードに表示できる。また、公開アカウントで投稿した場合は、「発見タブ」内に新設されるリール動画の専用スペースにも表示され、より多くのユーザーに動画を届けられるという。

 リール機能の使い方は、(1)ホーム画面の左上にあるストーリーズ専用カメラを起動、(2)画面下部に表示されるオプションから「リール」を選択、(3)画面の左側に表示されるクリエイティブツールを使用し、中央の撮影ボタンを長押しして動画を撮影、(4)投稿画面でカバー写真変更やキャプション記入をしてシェアする。ハッシュタグや、@メンションで他のアカウントをタグ付けすることも可能だ。

キャプション

 15秒の動画は、複数の動画クリップを組み合わせて作ることも可能。また、スマートフォンのギャラリーから動画をアップロードしたり、クリップごとにエフェクトや速度など、撮影の設定を変えることもできる。撮影終了後は、編集画面でテキストやスタンプを追加でき、テキストツールで追加した文字は、どのタイミングで表示・非表示するかを選べる。

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 なお、オリジナル音源を使ってリール動画を投稿した場合、公開アカウントであれば他のユーザーが自由に音源を使って動画を作成できるが、非公開アカウントの場合はできないという。また、リール動画はフィード投稿やIGTVと同様にストーリーズにシェアしたり、他の利用者にダイレクト機能で送信したりできるが、投稿者のアカウントが非公開の場合、そのフォロワー以外にシェアしたり送信することはできないとのこと。

 ただし、自分のアカウントの設定が公開でも非公開でも、作成したリール動画をストーリーズとしてシェアしたり(親しい友だちのみにシェアも可能)、ダイレクト機能で送信することは可能。ストーリーズとして投稿した場合は24時間で自動的に消え、発見タブや投稿者のプロフィール画面にも表示されないという。

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 一部のリール動画には「注目」というラベルが付く。注目のリール動画は、エンターテインメント性が高い動画や、インスピレーションを与えてくれる動画をユーザーが発見しやすいよう、公開アカウントがシェアした動画の中からInstagramが選ぶ。自分の動画が注目のリール動画として発見タブに表示される場合には通知が届くとしている。

当初は「24時間」で消える予定だったリール機能

 2020年10月にサービス開始から10周年を迎えるInstagram。写真投稿からスタートし、2013年に動画投稿に対応、2016年に24時で消えるストーリーズ、2018年に長尺動画のIGTVと機能を追加してきた。グローバルでは月間10億アクティブアカウントに達しており、日本でも2019年時点で3300万人に利用されているという。

 新機能のリールは、2019年にブラジルでテスト提供を開始し、その結果をもとに改良を加えたバージョンを2020年7月にフランスとドイツで公開。その数週間後にインドでも公開した。そして、8月5日から日本や米国を含む50カ国以上で提供を開始した。ちなみに、当初はストーリーズの一部の機能として24時間で消える予定だったが、24時間以上シェアしたいというユーザーからの声を受けて、動画が残る仕様にしたのだという。

 TikTokと競合する機能となるが、同社ではInstagramならではの強みとして「友たちとの交流、趣味関心の追求、エンタメのすべてを楽しめる場であること」を挙げた。また、5月時点での実績として、Instagramのフィードに投稿された動画(最大60秒)のうち45%が15秒以内であったことから、Instagramのユーザーともリール機能は相性がいいと見ているようだ。

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