筆者の見方に大きな変化をもたらしたApple Watchの2つ目の機能は、ECG(心電図。EKGと呼ばれることもある)アプリと心拍数通知で、これらの機能は「Apple Watch Series 4」と同時に一部の国でリリースされた。「watchOS 5」へのアップデートにより、装着者の心拍数が特定のしきい値を下回ったり、上回ったりしたときや、心拍リズムが心房細動(危険な心臓の異常)の兆候を示したときに、Apple Watch(「Apple Watch Series 1」以降)が装着者に警告できるようになった。Series 4のユーザーは、ECGアプリを使用して、心電図を医師に送信することもできる。
筆者がApple Watchを真剣に考えるようになったのは、その頃だ。米CNETの記事のために、ECGアプリと、病院で使われているECG機器の比較テストを行っていたとき、医師から、Apple Watchと病院のECG機器の両方で筆者の心拍リズムに異常が見られると言われた。結局、それは深刻なものではなく、ストレスと睡眠不足が心拍リズムに異常を引き起こしていただけだったが、ひどく怖くなった。健康で活発な32歳の筆者が、心臓の問題について悩むことになるとは思ってもいなかったからだ。
その年のクリスマス、筆者は両親にApple Watchを1台ずつプレゼントした。両親はエルサルバドルに住んでいるので、実際に会って健康状態を確認することはできないが、Apple Watchのおかげで、遠く離れた場所から、少なくとも2人の心臓の健康状態を把握しておけるようになった。装着者が強く転倒した場合に緊急通報サービスに電話してくれる転倒検出機能(Series 4とSeries 5で利用可能)も、高齢の親がいる者にとっては安心感を生む優れた機能だ。
Apple Watchには、まだまだ改善の余地が多く残されている。筆者が最も望んでいるのは、バッテリー持続時間の改善だ。デザインの刷新、睡眠の追跡や血圧などの健康機能を継続的に追加してくれることにも期待したい。だが、筆者からすると、Apple Watchは既に、その価値を証明してくれた。初代モデルの発売から5年を経て、筆者はようやくApple Watchを持つべき理由を理解した。そして、その理由は人によって違うだろう。筆者にとっては、注意を逸らす要素を増やすことなく、接続状態を維持できること、そして、新米ママとして大変な中でも健康を維持しようとするモチベーションを与えてくれることだ。次の5年間にも期待しよう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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