パナソニックとパナソニック システムソリューションズ ジャパンは7月2日、顔認証ソリューション、センシングソリューション、高性能エッジデバイスを統合し、新事業「現場センシングソリューション」を立ち上げた。顔認証などの非接触やセンシングソリューションを使い、新たなビジネスの「お役立ち」を実現する。
現場センシングソリューションは、「現場プロセスイノベーション」を実現するコア事業の1つとして位置づけて展開。営業、開発、全国保守部門の約1200名体制で推進する。
パナソニックシステムソリューションズ ジャパン 代表取締役副社長 執行役員パブリックシステム事業本部本部長の奥村康彦氏は「私たちの強みは、家電のDNAを生かした直感的なユーザビリティ、お客様の現場に寄り添い、解決策を共創する文化、AIを駆使した世界最高水準の顔認証技術と運用実績の3つ。新組織として設立することで、お客様と進化発展させ、社会課題を解決していきたい」と新事業設立の背景を話した。
事業戦略に据えるのは「エッジデバイスのさらなる進化」「AI画像センシング技術の先鋭化」「世界最高水準の顔認証技術」。新型コロナ感染拡大防止のためのニューノーマルにおける現場のセンシングに貢献していきたいとし、接触機会の低減、3密回避の習慣化、感染者トレースなどにも、非接触や人物追随などの技術を使い、取り組む。
同日には、入退セキュリティ&オフィス可視化システム「KPAS(ケイパス)」の新バージョンを発表。マスク着用時などの顔検出率を従来比で3.1倍、顔認証率を2.2倍向上させたほか、統合型セキュリティシステムeX-SG(イーエックス・エスジー)と連携し、スムーズなオフィスの運営をサポートするとのこと。非接触へのニーズが高まるなか、安心かつストレスフリーなオフィス空間づくりを提供する。
パナソニック 代表取締役 専務執行役員コネクティッドソリューションズ社社長の樋口泰行氏は「顔認証、センシング、高性能エッジデバイスを統合し、現場の状態をセンシングして感知できるソリューションを事業として運営する体制を整えた。新型コロナ感染拡大により、現場の課題はより複雑になってきている。可能な限り感染拡大をさけるためにソーシャルディスタンスや安全を確保することが最優先となっている。そのためリモートや非接触のニーズが高まってきており、その役割は大きくなっている。現場センシングソリューションは、パナソニックが持つ画像認識などの強みを統合的に活用することで、今直面している喫緊の課題を解決していきたい」とした。
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