Appleは米国時間6月24日、「iOS 14」「macOS Big Sur」「iPadOS 14」のブラウザー「Safari」で生体認証の「Face ID」や「Touch ID」を利用してウェブサイトにログインできるようにすると発表した。パスワードなしの未来への道を切り拓く技術「FIDO(Fast Identity Online)」を力強く後押しする動きだ。
新型コロナウイルスの感染拡大でオンライン開催となった年次開発者会議「WWDC」のビデオセッションの1つで、SafariのプログラマーであるJiewen Tan氏は「はるかに高速になり、安全性も高まる」と語った。
この変更は、FIDOアライアンスが仕様を策定した「Web Authentication(WebAuthn)」というブラウザ技術にとって大きな追い風となる。この技術を採用するのはAppleが初めてではない。この技術は、Mozillaの「Firefox」、Googleの「Chrome」、Microsoftの「Edge」に既に実装されており、「Windows Hello」の顔認証や「Android」の指紋認証でサポートされている。
しかし、スマートフォン市場におけるAppleの影響力と、技術を日常的に簡単に利用できるものにするための同社の集中的な取り組みを考えれば、同社のサポートは、ウェブサイト開発者と一般ユーザーの両方に対して、「おいでよ、快適だよ」と実質的に呼びかけるような、強力なメッセージとなる。それは、パスワードの完全撤廃に向けた大きな一歩となる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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