Sansanは6月16日、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」について、「オンライン名刺」機能の提供を開始した。オンライン名刺の初期発行や機能設定費用は無料となっており、Sansanを利用中の企業でアカウントIDを保有している社員であれば、誰でも利用可能となっている。
この機能によりSansanユーザーは、紙の名刺とは別に、Sansan上で発行するデジタルの名刺を持つことができるようになる。初回のみスキャナやアプリから相手に送りたい名刺をスキャンして登録。オンライン名刺では、自分の氏名やメールアドレス、社名や肩書だけではなく、自身のプロフィール写真も併せて送付できる。そして、名刺送付用のURLを発行し、オンライン会議のチャットやメールなどで相手に送付。相手が名刺を受け取ると同時に、名刺を送り返してもらい、それを受け取るとSansanに登録されるという流れとなっている。
オンラインで手軽に送付することができるため、オンラインで行う商談やイベントなどでも、これまでと同じように名刺交換が可能。オンライン名刺の受け取り手は、簡単な操作で名刺情報を、自身の電話帳やSansanにインポートすることが可能。送付相手がSansanユーザーではない場合でも、オンライン名刺交換が可能となっている。
セキュリティ面においては、オンライン名刺のURLリンクは推測されることのないランダムな文字列を採用。また、リンクの有効期限は24時間とすることや、ダウンロードを10回までと設定することができ、URLリンクの無効化をユーザー自身でも行うことが可能となっている。
なお、同社が提供している個人向け名刺アプリ「Eight」との機能連携も、7月中に提供することを予定。Sansanユーザーが送ったオンライン名刺を、 Eightユーザーは自身のEightにインポートすることができ、Eightユーザーが送ったオンライン名刺を、Sansanユーザーは自社のSansanにインポートすることができる。
このほか、ビジネスチャットサービス「Chatwork」やウェブ会議サービス「V-CUBE ミーティング」、オンラインセミナー「V-CUBE セミナー」、 オンライン営業「V-CUBE セールスプラス」、ウェブ電話帳サービス「Phone Appli for Salesforce」、コラボレーションハブ「Microsoft Teams」、営業支援/顧客関係管理クラウドプラットフォーム 「Salesforce」、オンライン商談システム「ベルフェイス」、イベント管理システム「EventHub」、オンライン展示会「evort」といった、各種サービスとの連携も予定し、よりシームレスなオンライン名刺交換を実現するとしている。
同社では、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置として、企業がリモートワークの導入をはじめとした働き方改革や、イベントやセミナーのオンライン開催への移行を迫られている状況において、政府の専門家会議が提言した「新しい生活様式」のひとつとして、「オンラインでの名刺交換」も盛り込まれており、各企業が対応を急いでいることを背景としているほか、多くのビジネスパーソンが、オンライン商談・オンラインミーティングを新型コロナウイルス終息後でも続けたいという意向があることなど、今後オンラインでビジネスが行われる機会が増えていくことを、機能提供の理由としている。
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