Microsoft傘下でソフトウェア開発のプラットフォームを提供するGitHubは、人種差別に反対する「Black Lives Matter」運動を支持し、「マスター」や「スレーブ」などのプログラミング用語を排除する取り組みを進めている。プログラミングにおいて「マスター」という用語は、派生版を作成する際の基となるソフトウェアプロジェクトのメインバージョンを指して用いられる場合がある。
GitHubの最高経営責任者(CEO)であるNat Friedman氏は米国時間6月11日、デフォルトの分岐構造に用いられる「マスター」という用語を「メイン」に変更しようと呼びかける、Googleの開発者Una Kravets氏のツイートに返信した。
「素晴らしいアイデアで、われわれも既にこれに取り組んでいる」とFriedman氏はツイートした。
GitHubのTwitterページには、黒人コミュニティーと人種差別との戦いを支持する姿勢が投稿されている。コメント欄は、米国移民・関税執行局(ICE)との契約を終了するよう同社に求める返信であふれている。米国とメキシコの国境で移民の家族を離れ離れにするICEの行為は、ハイテク企業各社によって広く非難されている。2018年6月には、GitHubを利用する100人近くの開発者がMicrosoft宛てに書簡を送付し、契約を破棄しなければGitHubの利用をやめると表明した。
George Floydさん、Breonna Taylorさん、Ahmaud Arberyさん、Tony McDadeさんなどの黒人の死を受けて世界中に抗議活動が拡大する中、Apple、Google、Microsoftなどのハイテク企業が、人種的正義の必要性を訴えている。技術者らは、「ホワイトリスト」や「ブラックリスト」といった他の用語の見直しも検討している。また、「ホワイトハット」と「ブラックハット」を、「ethical」(倫理的)と「unethical」(非倫理的)に置き換えることも提案されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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