ソフトバンクは5月25日、新卒採用選考における動画面接の評価において、エクサウィザーズと共同開発したAIシステムを5月末から導入すると発表した。応募者をより客観的かつ統一された軸で評価することを目的としているという。
同社では、応募者の選考会場への移動にかかる時間や費用を軽減することを目的に、総合職のエントリーシート選考後に実施していたグループディスカッションや集団面接を1月に廃止。以前からインターンシップの参加者選考で導入していた動画面接へと変更していた。
動画面接は、応募者と対面で接触しないため、新型コロナウイルス感染症の影響下において、結果的に応募者と社員の安全確保につながっていると説明する。動画面接以降の面接については、3月2日からオンライン会議システムを活用し、応募者と面接官が遠隔地から双方向にコミュニケーションを取る形式で実施。当面の間はこの形式を継続するという。
導入を決定したAIシステムは、インターンシップの選考で提出された動画データと、熟練の採用担当者による評価などをエクサウィザーズの動画解析モデルに学習させることで、新たに提出された動画の評価を自動で算出するもの。
AIシステムが合格基準を満たすと判定した動画については、合格として次の選考を行い、不合格と判定した動画については人事担当者が動画を確認。動画面接の合否を最終判断することで選考の正確性を担保するという。
同社によると、AIシステムの導入で動画面接の選考作業にかかる時間を約70%削減できると見込んでいるという。また、AIシステムの導入により創出された時間を、就労体験型のインターンシップの拡充や、求めるスキルを持つ人材へのアプローチなど、応募者とのマッチングを促進するための新たな取り組みに充てるとしている。
なお、ソフトバンクは2017年5月からAI「IBM Watson」を活用しており、その結果、エントリーシート選考にかかる時間を約75%削減したとしている。
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