Twitch、安全諮問委員会立ち上げ--健全なモデレーションなど促進へ

Ry Crist (CNET News) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)2020年05月15日 13時44分

 Twitchは、ゲームプレイ動画を共有してオーディエンスとつながりたいゲーマーに人気のプラットフォームだが、ユーザーが生み出すコンテンツを取り扱うオープンなプラットフォームには、健全なモデレーションポリシーが必要だ。Twitchは、インターネットセーフティの専門家やこのプラットフォームを利用するクリエーターで構成された新しい「Safety Advisory Council」(安全諮問委員会)を立ち上げ、安全性やモデレーションを強化しようとしている。

Twitch
提供:Sarah Jacobsson Purewal/CNET

 Twitchは、新しい委員会について次のように説明している。「この委員会の設立にあたって、外部の視点で判断できる専門家と、クリエーター特有の問題や視点を深く理解しているTwitchのストリーマーを含めることが不可欠だと感じた。委員は、Twitchのコミュニティへの理解や、関連する個人的な経験、職業上の経験に基づいて慎重に選ばれた」

 委員会は8人で構成され、次のようなトピックについてTwitchに助言する。

  • 新しいポリシーの起草やポリシー改定の立案
  • 安全性やモデレーションを改善するプロダクトや機能の開発
  • 健全な配信習慣とワークライフバランスの促進
  • 社会的少数者の利益の保護
  • Twitchでの体験に影響する可能性のある新しいトレンドの評価

 Twitchでは近年、悪用される事例が増加している。Twitchの利用をやめた有名なストリーマー不愉快だとしたような出来事や、不快なチャット環境に懸念を示す声があった。2019年にドイツのハレにあるシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)の外で2人が死亡した銃撃事件をユーザーがライブ配信するなどの問題も防げなかった。

 Twitchの声明には次のように書かれている。「安全諮問委員会の立ち上げは、信頼と安全性の問題に対する取り組みを強化する手段の1つにすぎない。Twitchに参加するあらゆる人の安全と健康を向上させるツールやプロダクト、ポリシーに投資していく」

 委員会のメンバーは以下の通り。

  • Alex Holmes氏:ダイアナ元妃の考えをもとに創設され非営利団体The Diana Awardの副CEO
  • CohhCarnage氏:Twitchパートナー、ストリーマー
  • Cupahnoodle氏:Twitch Ambassador
  • Emma Llansó氏:米国やEU、世界中でインターネットユーザーの表現の自由の権利をサポートする法律や政策を支援するCenter for Democracy & Technology(CDT)のFree Expression Projectのディレクター
  • FerociouslySteph氏:Twitchのストリーマー
  • Sameer Hinduja氏:フロリダアトランティック大学の犯罪学および刑事司法学教授、Cyberbullying Research Centerの共同ディレクター
  • T.L. Taylor氏:マサチューセッツ工科大学(MIT)の比較メディア研究の教授、公平でインクルーシブなスポーツの支援と発展を目指す組織AnyKeyの共同創業者
  • Zizaran氏:Twitchパートナー、ストリーマー

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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