自動車運転中のスマートフォン操作は、とても危険だ。そのためスマートフォンのOSには、画面表示を大きくしたり、操作可能な機能を限定したり、通知を減らしたりして、注視しないで済ませられる動作モードが設けられている。
これに対しAppleは、ウェアラブルデバイスの装着者が運転中かどうか自動認識し、運転中なら動作モード切り替えする技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間4月14日に「DETECTING CONTROLLERS IN VEHICLES USING WEARABLE DEVICES」(特許番号「US 10,620,232 B2」)として登録された。出願日は2016年9月22日、公開日は2017年3月23日(公開特許番号「US 2017/0082649 A1」)。
この特許は、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスにおいて、動きを検出できる内蔵センサーからのデータで運転中かどうか識別する技術を説明したもの。データとしては、特にカーブを曲がっている最中の角速度や、ウェアラブルデバイスにかかっている重力の方向を参照する。
運転中と判断した場合は、ウェアラブルデバイスの動作モードを切り替える。具体的には、表示する通知の数を減らす、ジェスチャー操作を無視する、というアイデアが請求項(クレーム)に記載されている。動作をこのように変えると、運転中にスマートウォッチを注視することや、操作することを防ぎ、装着者を運転に集中させられるだろう。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス