新型コロナウイルス関連

休校で悩む学校や塾を「EdTech」で支援--法人向けに無償化した学習サービスまとめ

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、緊急事態宣言が発令されたことで、休校や休業を余儀なくされている学校や学習塾。これを受けて、学習サービスを提供する各社は、法人向けに自社サービスの無償化を相次いで発表している。

 そこで、緊急事態宣言以降も無償で利用できる、法人向けの学習サービス・システムを紹介しよう(2020年4月12日時点。今後も随時更新)。なお、個人向けのサービスはこちらで紹介している。

学校にオンライン英会話「DMM英会話」を無償公開

 DMM英会話は、PCやスマートフォンで24時間365日いつでもマンツーマンレッスンが受けられるオンライン英会話サービス「DMM英会話」を、全国の学校法人向けに4月30日まで無償提供している。もともと、3月4日~3月31日の予定だったが、4月以降も休校が延長される学校が多いことを踏まえ、期間を1カ月延長した。

オンライン英会話「DMM英会話」
オンライン英会話「DMM英会話」

 無償で提供するのは、1回25分間のオンライン英会話レッスンを、最大1日1レッスン受講できる「スタンダード毎日1レッスンプラン」。3月に利用した生徒は再度申し込めばアカウントが再発行される。申し込まないと、自動的に4月1日以降のレッスン予約はできなくなるという。

 同社によれば、休校する小中高だけでなく、新型コロナウイルスの影響によりALTなど外国人との英語クラスが中止となった学校、海外留学を中止した大学や専門学校など、学校法人全般を無償提供の対象としているという。

ソフトバンク、スポーツ遠隔指導「スマートコーチ」を無償化

 ソフトバンクは、PCやスマートフォンから、教職員やコーチにスポーツの指導を受けられる「スマートコーチ」を6月30日まで無償で提供している。

スポーツ遠隔指導「スマートコーチ」
スポーツ遠隔指導「スマートコーチ」

 同サービスにより、教育現場においても、部活動や体育の授業を遠隔でサポートすることが可能。児童・生徒たちが学習や練習の様子を撮影し、撮影した動画をアップロードすると、教職員やコーチが、動作やフォームなどを動画上で添削し音声やテキストでアドバイスできる。また、学習教材や指導内容の動画を教職員側から配信したり、メッセージをやりとりしたりすることも可能だ。

ウェブ会議「Cisco Webex」が学校向けに180日間無償に

 シスコシステムズは、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII)の協力のもと、全国の大学・短期大学・高等専門学校に対して、遠隔授業のための基盤として、シスコのウェブ会議システム「Cisco Webex」を180日間無償で利用できる「高等教育機関特別支援プログラム」を4月6日から提供している。

ウェブ会議システム「Cisco Webex」
ウェブ会議システム「Cisco Webex」

 このプログラムでは、ゼミや研究室など多人数でのディスカッション向け「Cisco Webex Meetings」、1対Nのオンラインクラスを想定した「Cisco Webex Events」、グループディスカッションを想定した「Cisco Webex Teams」などを包含したライセンスを無償で提供する。

 ノートPC、スマートフォン、タブレットなど様々なデバイスで利用でき、離れた場所からでも授業を実施できる。また、教材や資料も共有可能だ。対象となるのは、日本国内の大学・短期大学・高等専門学校の全教員・職員・学生。

AI×アダプティブラーニング「すらら」のID無償提供

 アダプティブな対話式ICT教材「すらら」を提供するすららネットは、全国の小中高校や学習塾向けに、すららのIDを無償提供している。

無学年式オンライン教材「すらら」
無学年式オンライン教材「すらら」

 すららは、小学校から高校までの国語、算数/数学、英語、理科、社会の5教科を、先生役のアニメーションキャラクターと一緒に、個々の理解度に合わせて進めることができるアダプティブなeラーニング教材。レクチャー機能、ドリル機能、テスト機能により、それぞれの習熟度に応じて"理解→定着→活用”のサイクルを繰り返し、学習内容の定着をワンストップで支援する。

 同社では、学校向けに、これまで先着50校、さらに追加で50校の枠を設け、3月31日までで6万8000人の児童にIDを無償提供している。また、再度休校する学校が多くあることから、5月6日まで新たに30校に対してID無償提供の申し込みを受け付けている。

 全国の学習塾向けには、これまで約40校に対してIDを無償提供しているが、4月9日から追加で全国の学習塾50校に対し、約1カ月間無償提供することを発表した。

オンラインプログラミング「TechAcademyジュニア」を無償提供

 オンラインプログラミングスクール「TechAcademy(テックアカデミー)」を運営するキラメックスは、学校や塾、各種教室などに有償提供している、小中高校生向けのオンラインプログラミングスクール「TechAcademyジュニア」の学習システムや内容の一部(Scratchなど)を、5月30日まで無償で提供している。

小中高校生向けのオンラインプログラミングスクール「TechAcademyジュニア」
小中高校生向けのオンラインプログラミングスクール「TechAcademyジュニア」

 運営面のサポートは同社がするため、学校側の負担は極力かからないようにするとしている。ただし、システムの利用に際して、PC、タブレット、インターネットに接続する環境は教育機関や生徒各自で用意してもらう必要があるとしている。

サイバーエージェントがオンライン授業を無料サポート

 サイバーエージェントの連結子会社であるキュレオは、プログラミングのオンライン授業の開催を希望する教室運営者を無料サポートしている。

キュレオがプログラミングのオンライン授業の開催を希望する教室運営者を無料サポート
キュレオがプログラミングのオンライン授業の開催を希望する教室運営者を無料サポート

 教室運営者に対して、同社が提供する小学生向けオンラインプログラミング学習教材「QUREO」を一部無償で利用可能にしているほか、オンライン授業の体制整備のサポートや、実施マニュアルの提供などの支援をしている。

 オンラインプログラミング学習教材のQUREOは、全国のプログラミング教室や学習塾、学校などでプログラミング学習用教材として利用されており、導入教室数は約1200にのぼるという。また、教室に通っていない人でも、オンライン上で会員登録をすることでQUREOの一部サービス(教室での授業1カ月相当分)を無料で利用することが可能だ。

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