新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月2日から始まった小中高校の一斉休校。4月からは全国的に登校が再開される予定だったが、緊急事態宣言が発令されたことで再休校となった学校も多い。それにより学生たちの自宅学習も長期化している。
これを受けて、学習サービスを提供する各社は2月下旬ごろから、自社のサービスの無償化を発表している。3月で無償公開を終えたサービスもあるため、ここでは緊急事態宣言以降も無償で利用できる、個人向けの学習サービスを紹介しよう(2020年4月11日時点。今後も随時更新)。なお、法人向けのサービスはこちらで紹介している。
LINEが2019年12月に設立したLINEみらい財団では、3月から新型コロナウイルスの影響で臨時休校となり、授業を受けられない全国の中高生を対象に、LINEのアカウント上で5教科(国語・数学・理科・社会・英語)の学習動画などを無償公開している。提供期間は、新型コロナウイルスによる影響が終息するまでの予定。
ユーザーは、LINE公式アカウント「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」上で、自分の学年や学習進度にあった動画を選び、スマートフォンなどで閲覧できる。国語・理科・社会の学習動画は、市進ホールディングスが制作・配信しているもので、数学は、数学検定協会が監修しKJSが開発した動画を配信している。また英語教材については、学研ホールディングスが運営している英語学習用の公式アカウントを友だち追加することで無料で利用できる。
英会話教室を運営するイーオンは、通常月額900円の会員制eラーニングサイト「AEON eラーニング」の人気コンテンツ5種類を4月28日までの期間、会員登録なしで無償公開している。PCやスマートフォンから直接サイトにアクセスして「無料学習コンテンツ」を選ぶことで利用できる。
無償提供するコンテンツは、英語トリビアなど幅広く知識を試せるクイズコーナー「クイズの館イーオンQ殿」、全国のイーオン教師が登場する英語のミニ動画視聴コーナー「イーオンTalks」、ストーリーを楽しむオーディオブックコーナー 「イーオン音シネマ」、トラベル篇・ビジネス編のカテゴリー別に役立つ表現を集めた会話集「Skit de スキッと!」、ラグビーにまつわる英単語と会話を練習する「English & Sports ラグビー篇」の5つとなっている。
富士通ラーニングメディアが運営する子ども向けプログラミング教室「F@IT Kids Club(ファイトキッズクラブ)」は、自宅でできるプログラミング学習コンテンツを無償提供している。
小学校1~4年生を対象としたScratch(スクラッチ)と小学校5年生~中学生を対象としたPython(パイソン)の学びコンテンツを動画や教材として用意。動画ではScratchやPythonの基礎動作から確認でき、実際の操作画面を見ながら説明を受けられるため、プログラミング未経験者でも簡単にプログラミングを学ぶことができる。
sVision Corporationは、小学校・中学校の教科書に掲載されている歴史的人物約300人の顔辞典が見られるアプリ「NameVision」と有料版アプリ「Name Vision Pro」を5月6日まで無償提供している。
使い方は簡単で、アプリを起動して、教科書に載っている歴史人物の顔写真を枠に入れて結果をタップするだけ。Wikipediaと連動しており、顔認証された人物の情報を閲覧できるほか、自分で残しておきたい情報を追加したり、他の人が追加した情報を共有することも可能だ。
ベネッセコーポレーションの提供する「こどもちゃれんじ」は、リアルタイムで学習コンテンツを無償で提供する「オンライン幼稚園」を開園。「歯磨き」「手洗い」「うた」「ダンス」「知育」など多様なテーマのオリジナルコンテンツを毎日配信している。3月18日の開園から1カ月間で90カ国以上の国と地域において20万人(4月14日時点)に利用されているという。
これまではリアルタイム配信のみだったが、各国で利用されていることから、4月16日からは新たに時差を考慮した「見逃し配信」に対応。また、通常は会員限定のしまじろうアニメ約50本が楽しめる「おうちシアター」や、ひらがな・数・めいろ・間違い探しなどに取り組める「おかわりワーク」なども新たに提供している。
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