YouTubeは米国時間4月7日、次世代モバイルネットワーク5Gが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因であるとの陰謀論を主張する動画の配信を禁止した。同社は前日、そうした動画を「ボーダーライン」上にあるコンテンツとしていたが、それから24時間もたたないうちに方針を急転換したことになる。
5G網をCOVID-19と関連づける陰謀論は、YouTubeやFacebookといったソーシャルプラットフォーム上で拡散されており、その影響で英国では複数の携帯電話基地局が放火される事件が発生していた。
「COVID-19の存在や感染について、WHOや各地保健当局の説明と異なる主張を展開するコンテンツは、すべてYouTubeのポリシーに違反するとみなされることになった。これには、その症状の原因が5Gにあるとする陰謀論が含まれる」と、YouTubeは声明のなかで述べている。
新型コロナウイルスとその感染症であるCOVID-19が世界中で猛威を振るうなか、それらに関する誤った情報も蔓延している。5Gネットワークは無線波を使用してデータを伝送するもので、新型コロナウイルス(正式名称は「SARS-CoV-2」)は無線波や5Gとは一切関係がない。
しかし、この誤った理論は5Gに反対する団体などの関心を捉えた。それに対し、英NHS(国民保健サービス)の責任者は、5G陰謀論を「まったくのでたらめ」とし、英国の通信事業者各社では、より多くの人々が今まさに必要としている携帯電話網への接続が損なわれる恐れがあるとして、基地局の放火をやめるよう訴えていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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