Googleは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)と闘う衛生当局による重要な意思決定を支援するため、ウイルスの感染拡大が続く間の人々の動きを示すレポートを公開した。同社が米国時間4月3日に早期公開を開始した「COVID-19 Community Mobility Reports(COVID-19コミュニティ モビリティ レポート)」では、人々のスマートフォンから収集し匿名化した位置情報データを利用して、人々の行動の傾向を時系列でグラフ化している。
Googleによると、このレポートは「感染症流行のピークを遅らせ引き下げることを目的とした、例えば在宅勤務の推奨、外出自粛、欧米等ですでに発令されている自宅待機令といった対策が与えた変化に関するインサイト」を提供できるという。レポートには、レストランやショッピングセンターなどの娯楽関連施設に加えて、公共交通機関や住宅地での人々の移動の傾向が表示される。レポートは現時点で米国の全50州を含む131の国と地域を対象としているが、Googleは今後数週間かけてその他の国や地域を追加していくという。
このレポートは、スマートフォンの「ロケーション履歴」設定を有効にしたユーザーから「収集され、匿名化されたデータセット」に基づいて作成されている。Googleによると、この設定はデフォルトで無効になっているという。「個人の位置や連絡先、移動など個人を特定できる情報は一切含まれません」(同社)
Googleによると、レポートには数週間単位の傾向とあわせて、48〜72時間前の最新情報も掲載される。
「現在、世界が直面する状況は前例のないものであり、Googleでは感染症の専門家、公衆衛生関連の行政機関、地方自治体、市民社会組織、広く社会の皆様からご意見をいただきながら、これらのレポートを継続的に評価・検証していきます。これらのレポートが提供するインサイトが他の情報と共に、市民や地域社会の健康と安全を守る支援となることを期待しています」(Google)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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