NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手3社が、次世代モバイル通信規格「5G」の商用サービスを3月25日より相次いで開始した。しかし、各社のサービス内容には、戦略の違いが表れている。料金、端末、対応エリアなど、各社が5Gのサービス開始に当たって発表した内容を比較してみよう。
3月5日に、ソフトバンクが5Gの商用サービス開始を発表したことを皮切りに、ドコモ、KDDIが相次いで5Gサービスの開始を発表した。海外の他の国と比べて、1年遅れていた日本の5G商用サービスだが、3月25日より順次提供が開始されている。各社のサービス内容を見ると、意外にも異なる傾向がいくつか見られる。特にその違いが明確に表れているのが料金プランだ。
5Gで各社の主力となる大容量プランは、基本的には4G向けの料金プランに500〜1000円をプラスして提供される形となるのだが、データ通信量の上限に関しては大きな違いを見て取ることができる。ドコモの「5Gギガホ」は月額7650円で通信量上限が100GBとなっているが、サービス開始当初より当面は「データ量無制限キャンペーン」が適用され、データ通信し放題となる。
KDDIの「データMAX 5G」は月額8650円とより高めだが、キャンペーンなどが必要なく、スマートフォン上でのデータ通信がし放題。他にもNetflixなどがセットになった「データMAX 5G Netflixパック」(月額9650円)、それに加えてApple MusicとYouTube Premiumがセットになった「データMAX 5G ALL STARパック」(月額1万1150円)などが用意されるが、いずれもテザリングや国際ローミングによるデータ通信時は30〜80GBの通信量上限が設けられており、あくまでスマートフォン上での利用を前提とした内容となっている。
その一方で、データ通信し放題を避けたのがソフトバンクである。同社は既存の4G向け料金プランに、月額1000円の5G基本料(8月末までに加入した人は2年間無料)をプラスすることで5Gが利用できる仕組みだが、現在の主力プランとなる「メリハリプラン」(月額7480円)は、YouTubeやFacebookなど一部サービスの利用時は通信量をカウントしないものの、それ以外のサービスを利用する際の通信量上限は50GBに設定されているため、使い放題にはならない。
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