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今年のチューリング賞、ピクサースタジオのCG技術発明者2人に

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2020年03月19日 08時25分
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 Pixar Animation Studios黎明期の2人のメンバーが、世界初の長編CG(コンピューターグラフィックス)アニメーション映画「トイ・ストーリー」制作のカギとなったCG技術を開発した功績で、今年度のチューリング賞受賞者に選ばれた。Association for Computing Machinery(ACM)が米国時間3月18日、コンピューティング業界のノーベル賞と称されることもあるチューリング賞を、Pat Hanrahan氏とEd Catmull氏に授与すると発表した。

映画『トイストーリー4』に登場するキャラクターたち
映画『トイストーリー4』に登場するキャラクターたち
提供:Disney/Pixar

 チューリング賞は例年、候補者が事前に発表されないため、今回受賞の知らせを聞いたHanrahan氏は「とてもびっくりした」とコメント。またCatmull氏も、同じ言葉で自らの反応を表現した。

 しかし、コンピューター分野でCGの重要性がどれだけ高まっているかを考えると、業界関係者にとって2人の受賞はまったく意外なものではない。Catmull氏が生み出した基礎技術は、CGが荒削りなワイヤーフレームモデルからカーブした表面を伴うオブジェクトを視覚化したものへと進化することに役立った。テクスチャマッピングを考案したのも同氏である。テクスチャマッピングは、2次元画像を3次元物体の表面に実質的に貼り付けることによって、よりリアルな質感を表現する手法。Catmull氏は、George Lucas氏が設立したLucasfilmから1986年にスピンオフしたPixarの初代プレジデントだった。PixarにはSteve Jobs氏が出資し、同氏は後に最高経営責任者(CEO)に就任している。

 Hanrahan氏は、現在はスタンフォード大学コンピュータ-グラフィックスラボラトリーに籍を置く教授で、Pixarには1986年から1989年まで在籍。同氏は、Pixarの「RenderMan」ソフトウェア開発の中心人物だった。RenderManは、物体の質感に対して光がどのように反射するかを判断するなどのCG処理を自動化するもので、1995年公開の「トイ・ストーリー」のほか、Pixarの全作で使用された。また「アバター」、「タイタニック」、「ロード・オブ・ザ・リング」三部作、「スター・ウォーズ」シリーズの複数の作品などの製作にもRenderManが使われていた。同ソフトウェアは、アカデミー賞の視覚効果賞に近年ノミネートされた47作品のうち44作品で使用されていた。

 両氏の功績は、「Doom」「Call of Duty」「Forza Motorsport」など、ますますリアルなビデオゲームの礎を築き、仮想現実(VR)が復興するきっかけにもなった。また意外なことに、この技術は現在、スーパーコンピューターやグラフィックスを使用しない人工知能(AI)処理においても重要な要素となっている。両氏が発明したCGは、GPU(グラフィックス処理装置)という専用チップを開発するという、まったく新しい分野の開拓につながった。これらのGPUはのちに、AIソフトウェアをトレーニングして人間の言葉を認識させることや、スーパーコンピューターを使った核兵器爆発のシミュレーションに適していることが明らかになった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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