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テレワークにおけるコミュニケーションの「2つの落とし穴」と「10のコツ」 - (page 2)

秋山公希 (MUGENUP)2020年03月06日 07時30分
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“テキスト”という落とし穴を避けるためのコツ

 テレワークの場合、前述のようにチャットツールがコミュニケーションの中心。そしてそこで交わされるコミュニケーションは、あくまでもテキストだ。

 テキストの場合、同じ単語であっても音声以上に攻撃的な印象を与えやすく、また、表情や身振り手振りなどもないため、すれ違いが起きやすくなる。しかもチャット上に記録されてしまうため、内容によってはギスギス感が残り続けてしまうという懸念点もある。そんなテキストでのコミュニケーションにおいて、気を付けたいポイントを紹介する。

●ビジネスチャットならではのテキストに慣れる
 まず、チャットで使われるテキストは、メールやFAX、資料や議事録とも異なるものと心がける。

 筆者自身の失敗談となるのだが、筆者はMUGENUPに入社するまでビジネスチャットに触れたことがなく、仕事では電話やメールとFAXを使っていた。そして入社当時、チャットにも関わらずメールと同じように宛先や挨拶を書き、文末には自分の名前を署名も入れていた。そして入社して1カ月後、社内から「余計なテキストを読むのは時間の無駄だからやめてください」と指摘されたのだった。同じテキストによるコミュニケーションでも、メールとチャットでは異なるという事例ととらえていただきたい。

 また、同じ人物であっても、リアルとテキストでは受ける印象が全く異なるケースも良くあること。例えば、チャットでは雄弁でも、リアルでは口数少ないといったことなどがある。まずはビジネスチャットのテキストに慣れること。そしてテキスト上の自分や社内のメンバーが、どんなキャラクターでどんな特徴なのか、なるべく早めに把握することをお勧めする。

●チャットを送る前に情報をまとめる
 五月雨式でチャットを送ると、その返信や確認で先方の作業が中断する。情報が不十分な状態では、相手の誤解や懸念を招いてしまうこともよくある。そうなると、かえって説明に手間がかかってしまうことに繋がりかねない。

 そこでチャットの前に情報を整理しておくことを心がける。説明がしっかりしていれば相手も納得し、不要なコミュニケーションの負荷を避けることもできる。ただ、このときは長文になりすぎないように注意すること。また、読み飛ばされてしまう可能性も想定し、重要な結論や相談を最初に、理由などを後半に書くなど工夫するのもいいだろう。

●ニュアンスを伝える配慮
 テキストだけだとニュアンスがなかなか伝わらない。どうしようもないことではあるが、かといってテキストでしっかり説明しようとすると、どんどん長文になっていく。

 そのため参考となる画像や、詳しく説明したドキュメント資料を添付するなど、チャット上のテキスト以外の方法を積極的に使っていくと便利。特に画像は相手の目にとまりやすく、瞬時に理解してもらえるため、最も効果的だ。

 また、テキストだと読み飛ばされてしまったり、伝わるだろうと思っていた行間のニュアンスがすれ違ってしまうこともよくあること。重要なポイントは、あえて箇条書きで明示するのもひとつのやり方だ。

●単語のひとつひとつに感情的にならず、冷静に
 テキストには表情がない。口頭では何の問題のない「なんで?」という一言も、テキストだと「なんで?(呆)」「なんで?(怒)」のように誤解されて受け止められることもよくあることだ。これは相手に対してだけではなく、自分自身にも当てはまること。相手のテキストを見て、思わずカッとなったり、傷ついたり、びっくりしてしまっても、相手は「そんなつもりじゃなかった」ということもよくある話。

 テキストだからこそ、気持ちに配慮したチャットが重要となる。業界や会社のカルチャーによっては、親しみやすさを表現するため、絵文字や「!」や「?」なども効果がある。ただし、逆にそういう表現が敬遠される会社も存在する。

 チャット上で交わされたテキストは記録として残り、オープンチャットであれば複数のメンバーから見られていることも忘れたくないポイント。感情的なやり取りや議論は避け、お互いに冷静なコミュニケーションを心がけること。

●積極的に感謝やお礼を伝える
 テキストだからこそ冷静になるべきなのと同時に、テキストだからこそ、積極的に感謝やお礼を伝えることをお勧めする。

 誰しも自分が褒められると嬉しいもの。Unipos社の調査(※1)では、「感謝されることが、自分の仕事へのモチベーションに繋がっていると思っている」という一般職が、67.2%を占めているという。また、日本能率協会の調査(※2)では、「仕事のやりがいを感じている人の8割超、職場がビジネスで十分な成果を上げていると思う人の7割超が、感謝の気持ちを伝えることに積極的」という結果が出ていた。メンバーがお互いにポジティブな言葉をかけあうことで、仕事にも良い影響が出ていることが伺える。

 もっとも、面と向かって正面から感謝の気持ちを伝えることは、なかなか気恥ずかしいものでもある。テキストであれば、敷居が下がるかもしれない。定型文的な「ありがとうございます」とは違う言葉で、誠実に、お礼を伝えてみてほしい。

※1 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000036775.html
※2 https://www.jma.or.jp/img/pdf-report/businessperson_2016-thanks.pdf

●こじれそうなときはウェブ通話をためらわず行う
 ここまでテレワークのコミュニケーションにおける“見えない”ことと“テキスト”の2つが落とし穴、そしてそれを回避するコツを紹介したが、うまくいかずにコミュニケーションがこじれそうになる場合もあるだろう。そのときにはチャット以外のツールも選択肢として考えるべきであり、“ウェブ通話をためらわず行う”こと。

 ウェブ通話はテキストよりもずっと感情を共有しやすく、ニュアンスを伝えやすいツールだ。テレワークにおいては、ウェブ通話も積極的に活用してほしい。

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