サムスンが発表した新型スマートフォン「Galaxy Z Flip」で、新たに導入されたパーツが議論を呼んでいる。それは折りたたみ可能なガラスディスプレイだ。この縦折り型スマートフォンが発売されてからまだ間もないが、そのディスプレイは、市場に出回る他のデバイスにはない特徴として称賛されている。だがその一方で、通常のガラスほどの耐久性がないとの批判も出始めている。
そんな中で、どの企業がこのガラスを製造したのか、さらにはそもそもこれが本当にガラス素材なのか、という疑問が生まれていた。
結果的に、サムスンのディスプレイ子会社であるサムスンディスプレイが、Galaxy Z Flipの「カバーウインドウ」向けにこの超薄型ガラス(UTG)を「商品化」したことがわかった。ただし、このガラス層自体を製造したのはサムスンディスプレイではない。ドイツ企業のSchottによると、同社がこのUTGを製造してサムスンに提供し、サムスンがディスプレイの他の層に組み込んだという。
サムスンはSchottとの関係について明らかにしていないが、サムスンディスプレイが2月19日付のプレスリリースで述べたところによれば、この厚さ0.03mmのガラスは「柔軟性と耐久性を高めるために強化処理を施したうえで製造されている」という。このUTGに「特殊な素材をある一定の深さまで注入することで、一貫した強度を実現している」と同社は説明している。
Schottは同日、「Schottの超薄型ガラスをサムスンに提供していると明言できる」と述べたが、ガラス素材の製造工程やディスプレイ技術についてはコメントできないとした。
Galaxy Z Flipについては、「JerryRigEverything」というYouTubeチャンネルを運営するZack Nelson氏が一連の耐久性テストを行い、その結果に落胆したとする動画を16日に公開していた。それによると、画面は指の爪でも引っかき傷を残すことができたという。同氏はこの画面が本当にガラスなのかと疑問を呈した(サムスンは本物のガラスだとしている)。
サムスンディスプレイのプレスリリースによると、同社はフランスに本拠を置く国際認証企業Bureau Veritasと協力してUTGの耐久性をテストし、このガラスが20万回の折りたたみテストに耐えることを確認したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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