筆者はたった今「Galaxy Z Flip」の試用を終えたところだが、このスマートフォンは特別なものだとすでに断言できる。これはサムスンが米国時間2月11日にサンフランシスコで発表した、新しい折りたたみ式スマートフォンだ。確かに、筆者は初めて使った折りたたみ式スマートフォンすべてについて、同じようなことを言ってきた。それぞれが独特で、その前に登場したものを発展させているように思える。しかし、1380ドル(約15万円)のGalaxy Z Flipには、感心させられる2つの重要な特徴がある。そして、それは1499ドル(約16万円)のMotorola「Razr」の立場が危うくなってきたことを示している。
その2つの特徴は、いずれもディスプレイの頑丈さと柔軟性に関係するものだ。Galaxy Z Flipは世界初の折りたたみ可能なガラススクリーンを搭載しており、本体の上半分を、ほぼどの角度に曲げた状態でも自立させることができる。本体を開くときに、ディスプレイがきしむ音がしないのも好印象だ。筆者はそれを3台のデモ機で試した。
さらに、Razrと比べて、Galaxy Z Flipは119ドル安く、2つの1200万画素カメラと1つの1000万画素の内部(前面)カメラなど、より多くの機能も搭載されている(Razrは1600万画素のカメラが1つ)。
Galaxy Z Flipは米国では2月14日(日本では2月下旬)に発売予定で、ミラーパープル(これは嬉しい)、ミラーブラック、ミラーゴールド(一部の国のみ)の3色が用意される。カラーの名前の通り、ガラス製の筐体は本当に鏡のようで、指紋が付きやすい。
本記事では、Galaxy Z Flipを試用した感想、ヒンジの仕組み、40分間(1つのデモルームで10分、別のデモルームで30分)試用して気づいたすべての長所と短所をお伝えする。
プラスチックディスプレイの代わりに、折りたたみ可能なガラススクリーンを使用するのは、どんな感じなのか。
判断を下すのは時期尚早かもしれないが、これまでの折りたたみ式スマートフォンに比べると、画面の折り目がそれほど目立たなかった。とはいえ、光が折り目に反射するのは目に見えるし、あえて指で折り目に触れると、わずかな窪みを感じることができた。「Galaxy Fold」ほど目立たないことは確かだ。
さらに、耳を澄ませてガラスを軽くたたいてみたが、ガラスっぽい音はしなかった。極薄だからだろう。短い試用時間だったが、操作も表面の感触も滑らかだった。
折りたたみ式スマートフォンが最初に登場したときから、ガラスは折りたたみ可能なディスプレイの理想の素材とされていた。ガラスは、壊れずに折りたためるだけの薄さを備える一方で、下にある繊細なOLEDディスプレイを、プラスチックシートよりも効果的に保護できる。
極薄の折りたたみ可能なガラスは、ひっかき傷や水濡れによる損傷に対しても効果的だと期待されている。本体を落としてしまったという、どうしようもない事態が発生したときに、ガラススクリーンが壊れるのかどうか、そして壊れるとしたらどのようになるのかは、今後明らかになるだろう。
折りたたみ可能なガラスに続くGalaxy Z Flipの2つ目の特徴は、ヒンジが頑丈なため、スクリーンがゆっくりと閉じたり開いたりしてしまうことなく、自立できるということだ。
筆者はスクリーンの上半分を後ろに押したり手前に曲げたりして、さまざまな角度にしてみたが、180度か0度ぎりぎりになるまで、本体が完全に開いたり、四隅に取り付けられたマグネットの力によって閉じられたりすることはなかった。
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