「Googleマップ」、閲覧者の国により異なる国境を表示との報道

Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)2020年02月17日 11時14分

 Googleは、閲覧者がいる地域に応じて「Googleマップ」に異なる国境を表示しているという。The Washington Postが米国時間2月14日に報じた。

Googleマップのロゴ
提供:Angela Lang/CNET

 たとえば、インドとパキスタンが70年以上も領有権をめぐって争っているカシミール地方を見てみよう。パキスタンや他の地域でGoogleマップを閲覧すると、国境は破線で表示され、係争地であることを示す。これがインドでは実線で表示され、同地方はインドの一部として表示されると、The Washington Postの記事は伝えている。また日本と韓国の間に位置する海についても、広い範囲で「Sea of Japan(日本海)」と表示されるのに対し、韓国では「East Sea(東海)」と表示されるとも伝えている。

 こうした食い違いは、Googleや他のシリコンバレー大手が、各国政府に関わる政治的に敏感な問題に直面した場合にどう対応するかを示唆している。係争地という課題は新しい問題ではないが、ソフトウェアの即時性と接続性が、その違いをより際立たせてしまうこともある。

 Googleはこれらの判断をするにあたり、地理学的名称に関する国連専門家グループ(UNGEGN)などの組織と連携するとともに、条約や休戦協定について調べていると述べた。国境に関しては、地域の政府に従っているという。

 Googleマップの製品管理を統括するEthan Russell氏は、「当社は争われている地域や国境に対して中立であり、地図でグレーの破線による国境線を用いることにより、紛争地を客観的に表示するよう最大限努めている」「Googleマップのローカル版がある国では、現地の法律に従って名称や国境を表示している」とコメントした。

 The Washington Postによると、国境についてより慎重な判断を要する場合、Googleは「disputed regions team」(争われている地域を扱うチーム)という特別な従業員のチームに判断を委ねている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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