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FUELが始める不動産クラウドファンディングプラットフォームという新事業

加納恵 (編集部)2020年02月04日 07時30分
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 不動産クラウドファンディングプラットフォームを手掛けるFUELが本格始動した。2月4日、物流不動産を扱うシーアールイーが「FUELオンラインファンド」上で「CRE Funding」というサービスを開始。物流不動産に特化したクラウドファンディング事業をスタートした。2016年のFUEL創業から約3年、不動産クラウドファンディングプラットフォームという新たなサービスが動き出す。

右から、FUEL 代表取締役の細澤聡希氏、代表取締役の徳毛雄一氏、取締役CTOの恵比澤賢氏、取締役の小川喜之氏
右から、FUEL 代表取締役の細澤聡希氏、代表取締役の徳毛雄一氏、取締役CTOの恵比澤賢氏、取締役の小川喜之氏

 FUELオンラインファンドは、クラウドファンディングの機能を大手不動産会社などに提供するサービス。不動産クラウドファンディングは、不動産会社などが数多く手掛けているが、プラットフォーマーという立ち位置で提供するのは、現在唯一。FUEL 代表取締役の細澤聡希氏は「純粋な意味での競合はいない」と言う。

 サービス開始を前に、FUELでは金融商品取引法の第二種金融商品取引業に登録。「登録には想定以上に時間がかかったが、今までの事業者とは異なる新しいサービスを提供できる。従来のクラウドファンディングは資金を集め、使うのは同一事業者だったが、FUELオンラインファンドは、資金を集めるのはFUEL、使うのは(今回の件で言えば)シーアールイーと別。不透明な部分をなくし、よりクリアな取引を提供できる」(細澤氏)と違いを説明する。

 不動産投資はここ数年、不正のニュースが相次ぎ、慎重な見方をするユーザーも少なくない。「最大の問題点は情報の不均衡。ここを是正することで、現状を打破できると考えている。そのため、審査やコンプライアンスには最も力を入れた。審査項目も50以上設けているし、独自の審査委員会も設置している。ここには社内外の役員だけでなく、外部からの人材も投入することで、透明性を保つ」(細澤氏)と重点的に取り組む。

事業者と投資家の橋渡し役も担う

 サービス第1弾としてスタートするシーアールイーは、物流不動産の第一人者。「物流不動産は市場規模も大きく、今後の成長性も見込めるが、一般の人から見るとオフィスやマンションといった身近な不動産に比べて投資対象としての認知度は低い。しかし良い案件を安定的に提供できるセクターだと考えており、FUELオンラインファンドを使うことで、一般の人に伝えていきたい」(FUEL 代表取締役の徳毛雄一氏)と、事業者と投資家の橋渡し役も担う。

 FUELオンラインファンドでは、シーアールイーの事業内容説明やコーポレートカラーを使ったデザインなどを採用し、会社にマッチしたカラーを打ち出す。「サイトデザインは、パートナー企業ごとにカスタマイズする。ユーザーインターフェースも使いやすさにこだわり、登録情報を別にすれば3タップ程度で投資が完了するイメージ」(FUEL 取締役CTOの恵比澤賢氏)と、わかりやすさを優先しながら、企業ごとに対応する方針だ。

 FUEL 取締役の小川喜之氏は「シーアールイーの方とは、デザインはもちろんテキストも一言一句確認しながら、サイトを構築していった。登録や審査、運用などの部分をFUELが担うことで、スピード感を持って、クラウドファンディングを始めていただけることがメリットだと思っている。そのためにも、審査、コンプライアンス部分は徹底して取り組んでいきたい。日本人の資産運用は預金に偏った状況が続いているが、これを変えられるような選択肢の1つにFUELオンラインファンドを育てていきたい」と、新たな資産運用の選択肢として、クラウドファンディングを提示する。

 金融商品取引法でのスタートとなったが、今後は複数の投資家がお金を出し合って不動産に投資する「不動産特定共同事業法」(不特法)でのビジネスも見据える。「ここ数年、不特法での取り扱いが増えてきている。そちらに対してもクラウドファンディングシステムを含めたサービスを提供できる業務オペレーションを始めた。そういった意味で広範囲のコラボレーションをしていきたい」(FUEL 代表取締役の徳毛雄一氏)と今後を描く。

 1月には、元メルカリでマーケティング責任者を務めた鋤柄直哉氏をマーケティングアドバイザーとして迎え、積極的なマーケティング施策も実行していく考え。「オフラインセミナーなどを組み合わせながら取り組んでいく」(細澤氏)とパートナー企業とともに力を注ぐ。

 「不動産のクラウドファンディングはECの黎明期に似ている。楽天やAmazon、ヤフーなどが登場し、今のEC市場を作ってきた。私たちもこの市場で次の時代のスタンダードを作っていきたい」(恵比澤氏)とし、徳毛氏は「いよいよ始まるという感じ。投資家のニーズと事業者の資金ニーズをマッチングさせることが一番大事。案件を安定的に提供し、安全なストラクチャーでありたい」と意気込む。

 細澤氏は「数年で10社とのコラボを実現し、取り扱い額は1000億円を目指すプラットフォームにしていきたい。パートナー企業の方のお力を貸していただきながら取り組むことで、達成が難しい数字だとは思っていない」とした。

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