サムスンの「UNPACKED」イベントが米国時間2月11日、サンフランシスコで開催される。そこで同社は、5G対応スマートフォンの「Galaxy S20」「Galaxy S20 Pro」(あるいは「Galaxy S20 Plus」)、「Galaxy S20 Ultra」に加えて、Motorolaの「Razr」に対抗する縦折り型の折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip」も正式に発表するとみられている。
だが、リーク情報やうわさ、憶測がいくつも流れたこれらの多機能デバイスのほかにも、サムスンが発表する可能性が高い、ハードウェアとソフトウェアもいくつかある。
UNPACKEDの開催は絶好のタイミングと言えるかもしれない。サムスンは意図的に、ジャーナリストが大挙集結する「Mobile World Congress」(MWC)の前に、自社の大規模な発表イベントを開催することを決定した。MWCは、毎年バルセロナで開催される世界最大級のモバイル見本市だ。他社に先んじて発表することで、サムスンは注目を集め、その勢いに乗ってMWCに参加することができる。同社と同じように5G対応スマートフォンや折りたたみスマートフォンを発表するかもしれないほかのスマートフォンブランドと競争する必要もない。Motorolaや華為技術(ファーウェイ)、TCL、Vivo、小米科技(シャオミ)はすべてMWCで記者会見を予定している。
現時点で、サムスンの2020年の主力スマートフォン3機種については、多くの情報がある。少なくとも、リークされた画像や数々のうわさによって、さまざまなことが明らかになっている。それらの情報が本当なら、リフレッシュレート120Hzの画面と大幅に強化されたカメラを搭載する5G対応スマートフォンが発表されるはずだ。Galaxy S20 Ultraには、1億800万画素という途方もない画素数のメインカメラが搭載される可能性さえある。
うわさを別にしても、Galaxy S20は、漸進的なアップグレードだった「Galaxy S10」と比べて、大幅に進歩していることは間違いない。最初の5G対応スマートフォン群について、サムスンは大規模かつ大胆に推し進め、それに見合ったプレミアム価格を設定するはずだ。とはいえ、「標準」となるGalaxy S20は、Appleが「iPhone 11」で採用したモデルにならって、3機種の中で最も低価格になるとされている。これに関しては、他社と競合する価格設定になることが予想される。
サムスンが、折りたたみ式としては2機種目となる、よりシンプルな縦折り型のスマートフォンを開発しているといううわさは事実だ。有力なうわさによると、このデバイスはGalaxy Z Flipという名前になり、折れ曲がるガラス製ディスプレイを搭載した初の折りたたみ式スマートフォンになるという。この一文を入力していて、目がくらみそうになった。まだコーヒーも飲んでいないというのに。
折りたたみ可能なガラスのディスプレイが実現すれば、この新しいスマートフォンの設計は、突拍子もない未来的な空想から、実用的で、これまでと全く異なるスマートフォンの使い方へと一変するかもしれない。ダイヤモンドガラス製のディスプレイが折りたたみスマートフォンに搭載されるといううわささえある。しかし、半分に折りたためるガラスディスプレイが、たとえGalaxy Z Flipに搭載されたとしても、その強度や壊れやすさを確認するために、多くのテストが必要になるだろう。
現在の、化学強化されたゴリラガラスの画面には、ひび割れや破損、粉砕、ひっかき傷などの問題がある。極薄ガラスも損傷を受けやすい可能性がある。このスマートフォンをめぐっては、画面の強度が話題をさらうことになるだろう。Galaxy Z Flipは高価な「Galaxy Fold」の低価格版になると予想されている。
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