Microsoftは近日リリース予定の「Office 365 ProPlus」の新バージョンについて、「Google Chrome」のデフォルト検索エンジンを自社の「Bing」に変更すると発表し、ユーザーの怒りを買っている。2月からChromeを対象に適用を始め、最終的には「Mozilla Firefox」ブラウザーにも適用する予定だ。
今回の変更は、Bingを使って検索結果内に自社中心の情報を配信するという、Microsoftの新たな取り組みの一環だ。同社ではこの構想を、全面刷新したばかりの同社のウェブブラウザー「Microsoft Edge」を採用する大きな理由になるとして、盛んにアピールしている。この検索技術では、関連する書類を検索したり、勤務先の組織図を把握したりできる。しかし実態としては、Googleの検索エンジンのほうがBingよりはるかに広く利用されており、米国ではChromeとFirefoxのユーザーのデフォルト検索エンジンとなっている。
だが、こうした状況を覆そうというのが、Microsoftの狙いだ。
Microsoftは米国時間1月18日、「Office 365 ProPlusのVersion 2002以降、BingのMicrosoft検索の拡張機能がインストールされ、これによりBingがGoogle Chromeウェブブラウザーのデフォルト検索エンジンになる」と発表した。MicrosoftのOffice 365 ProPlusは、同社の生産性ツールであるMicrosoft Officeのサブスクリプション版で、頻繁にアップデートされている。
この変更に、多くの人が強く反発している。Microsoftの発表に対するコメント欄には、「マルウェアのようなやり方だ」「受け入れられない」「正気を失ったのか?」などの不満が並ぶ。今回の動きを批判するユーザーは、米掲示板サイトのRedditでも、MicrosoftのBing検索への切り替えに対する不満を綴っている。
Microsoftは検索エンジン変更に対する怒りの声についてはコメントしなかったが、「好みに応じた選択とカスタマイズを提供するため、いくつかの簡単なステップを踏むことで検索の選択をオプトアウトまたは撤回できる方法を、管理者とユーザーの両方に提供している」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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