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サムスン、スマートフォン事業のトップを交代

Shara Tibken (CNET News) 翻訳校正: 編集部2020年01月21日 10時31分
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 サムスンでIT&モバイル通信部門の責任者を務めるDong-jin Koh氏が、スマートフォン事業のトップを退くことになった。同氏に代わって、新たにTae-moon Roh氏が同事業の責任者に就任し、Koh氏は長期的な事業戦略に専念するという。

サムスンのD.J. Koh氏
サムスンのD.J. Koh氏
提供:James Martin/CNET

 D.J.という通称で知られるKoh氏はスマートフォン事業の責任者という肩書はRoh氏に譲ることになるが、引き続きIT&モバイル通信部門のトップの座には止まる。後任のRoh氏は、これまでサムスン「Galaxy」シリーズのスマートフォンの開発を統括してきた人物。

 サムスンがスマートフォン事業の責任者交代を決断した理由は明らかではない。また米CNETは同社に対してさらなる情報を求めたが、直ちに回答は得られなかった。

 サムスンは2015年にも今回と同様の幹部交代をしたことがあり、その際にスマートフォン事業の責任者に昇格したのがKoh氏だった。それまでスマートフォン関連のオペレーション責任者だったJ.K. Shin氏は、モバイル部門トップの座にとどまりながら長期的な経営戦略に携わっていた。そして2年後にShin氏は同社を離れ、Koh氏がIT&モバイル通信事業のトップを引き継いだ。

 サムスンは世界最大のスマートフォンメーカーという座を維持しているものの、近年はいくつかの課題に直面している。モバイル端末市場では、メーカーにとって製品の大きな変更や他社との差別化はますます困難になっており、それが原因で米国などでは消費者による買い替え間隔が伸びている。一方、中国などの市場では、華為技術(ファーウェイ)などの競合他社との競争が、サムスンの前に立ちはだかっている。また同社は、スマートスピーカーなどの新興市場への参入にも苦戦している。

 IDCによると、現時点での最新データにあたる2019年第3四半期の世界スマートフォン出荷台数で、サムスンのシェアは22%だったという。しかしファーウェイも、Googleの「Android」OSなど米国技術の利用を禁止されているにもかかわらず、19%というサムスンに迫るシェアを獲得している。

 Koh氏がサムスンのスマートフォン事業を統括していた期間には、さまざまな浮き沈みがあった。2016年には、立て続けに2度のリコールが実施されて大惨事となった主力端末「Galaxy Note7」の発売があった。Note7は、バッテリーに問題があり、販売停止に追い込まれた。しかし同社は2017年、端末前面の幅いっぱいに広がる画面を搭載する「Galaxy S8」を発売して顧客の信用を取り戻し、世界最大のスマートフォンメーカーとしての地位を維持することに成功した。

 Koh氏が統括する体制の下で、サムスンは音声アシスタント「Bixby」を開発したが、その技術は、Amazonの「Alexa」などの競合製品に後れを取っているように見受けられた。Bixbyを搭載するスマートスピーカー「Galaxy Home」は長く待ち望まれているが、いまだ発売されていない。サムスンは2018年初頭にこのスマートスピーカーについて語り始め、2018年8月の「Galaxy Note9」発表イベントでGalaxy Homeを披露した。またKoh氏は2019年2月、米CNETに対し、数カ月後に同製品を市場に投入する予定だと述べていたが、まだ実現されていない。サムスンは現在、まずこのスマートスピーカーの小型版を準備しているようだ。

 同社は、5Gや折りたたみスマートフォンといった新たなビジネスにも乗り出したが、そうした取り組みでも問題に見舞われた。「Galaxy Fold」は、レビュー機で端末の画面に問題があることが発覚し、発売日が数カ月延期された。また、サムスンは他のベンダーよりも多くの5G対応スマートフォンを発表しているが、Appleが予想通り2020年に同社初の5G対応スマートフォンを発売するまでは、超高速モバイル接続を実現する5Gは主流にはならないとアナリストらは考えている。

 Strategy AnalyticsのアナリストであるKen Hyers氏は2019年11月、「現時点で5G対応スマートフォンが製品ポートフォリオにないAppleが、現在5G市場を主導するサムスンやファーウェイを上回ることができるというのは、直感的に理解しがたいかもしれない」と述べ、「しかしAppleは、2020年に投入する3種類の新しい5G対応モデルで、『iPhone』新型モデルの現在のアップグレード率を達成するだけで、2020年にそのリードを奪うことができる」と説明していた。

 幹部再編をいち早く報じたReutersによると、51歳のRoh氏は、サムスン史上最年少のプレジデントだという。Roh氏は「コストの削減と、低価格端末を販売するファーウェイをはじめとする中国のスマートフォンメーカーに対する競争力強化を図るために、スマートフォン製造の外部委託拡大に向け、同社を移行させようと挑んだ」とReutersは報じている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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