10代向けファッション誌では、節約しておしゃれする特集がよく組まれている。お小遣いは頭打ちなので、自分で稼いだり節約したりして乗り切るのが当たり前なのだ。「クーポンアプリで10円オトク!」「ポイントアプリで1円ゲット!」など、中高生がかなり細かい節約に励んでいることがわかる。「ポイントサイト利用は当然だし、どこかに食べに行くときはスマホでクーポンがないかどうか探すのも当たり前」。
「お正月は友だちと福袋の列に並びまくった。当たりアイテムがあったらオッケーだし、なくても友だちと交換するか売ればいい」とある女子高生は語る。メルカリでは、2019年1月の検索数が急上昇したワードの上位5位以内に福袋関連がランクインするなど、若年層の間では「福袋販売会場内で福袋の中身を確認し、すぐ使用しない物はその場で物々交換する」のが当たり前となっている。
「SHIBUYA109渋谷」でも1月2日から5日の間、同店舗内にてメルカリの梱包資材を封入した「売れる福袋」を配布、公式に福袋の中身の転売を認めるようになるなど、若者の実態に合わせる企業も出てきているようだ。今回は、中高生のお小遣い事情について見ていきたい。
「パズドラやモンスト、FGOとかの人気ゲームのアカウントは高値で売れる。飽きてやらなくなったゲームアカウントは売るべき」とある男子高校生は言う。「レベル上げとかガチャとかは、もうバイト感覚。アカウントを強くしておかないと高く売れない。レベル上げ代行とかしている先輩もいる」。
ゲームアカウント売買は、RMT(リアルマネートレード)と呼ばれ、多くのゲーム内規約で禁止されている行為だ。メルカリやヤフオク!などでの売買も禁止されており、ゲームアカウントやデータは出品できない状態となっている。
しかし、実はRMTを取り締まる法律は現時点では存在せず、たとえ売買しても法律違反には当たらない。「ゲームトレード」や「RMT.club」などのゲームアカウント販売サイトが存在し、実際に多くの取引が行われている。
やはりこちらでも「モンスターストライク」(モンスト)や「Fate/Grand Order」(FGO)、「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)、「白猫プロジェクト」、「グランブルーファンタジー」(グラブル)などが人気のようだ。安いもので数百円から、高いものは数百万円するアカウントもある。
ただし、販売したゲームアカウントにログインできなかったり、そのアカウントがフィッシングサイトなどで不正に入手した場合などは処罰対象となる。また、規約では禁止されているため、アカウント停止処分となる可能性もある。さらに、韓国や米国などRMT行為を禁止する法律がある国もあるので、注意が必要だろう。
メルカリでは冒頭のような福袋の例以外に、どのようなものを売っているのだろうか。「アイドルグッズを買って推しではない人のグッズが出た場合は、絶対に売る」とある女子高生は言う。BTSなどの人気グループやアイドルマスターなどの人気ゲームの写真などを使い、自作トレカを作って販売している例もある。人気グループやキャラクターであればすぐに売れるようだ。
手描きイラストは定番だ。イラストをオーダーできる権利を売っている子もいる。「絵がうまい子は、人気のキャラの絵とか、カラーの絵とかを描いて売っている」という。中には、太鼓の達人のバチを自作して売っている子もいるそうだ。
さらに転売をする子もいるようだ。「常連さんに『こんな商品があったらほしい』と言われて買い付けて売った子もいるし、Amazonとかで売っているものを少しだけ高値をつけて出品して売ったという話も聞いた」という。
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