すでに述べてきたように、SNSやネット経由でお小遣い稼ぎをすることは普通となっているが、その挙げ句に騙される例も少なくない。「#個人間融資」などのハッシュタグをつけてお金を融通するという闇金アカウントに連絡をとってお金を騙し取られる例や、過去にご紹介したように「#裏バイト」に応募して、受け子や出し子などの犯罪に手を染める若者もいる。
ある女子高生は、Twitterで「夜職やりませんか #夜職」などのツイートで、風俗店やキャバクラなどで働きたい人を募集。職種や収入などの詳細な希望はDMで聞き出し、希望に沿った勤務先を紹介したり、18歳以上であることを示す身分証明書を送付させたり、高校中退をすすめたこともあったという。
対面でのスカウト行為は市の条例などで禁止されていても、ネット上の勧誘などは処罰対象とはならないことが多い。SNSで同年代の同性から誘われることで、警戒心が薄れて安易に誘いに乗ってしまうケースが増えてしまうそうだ。お金を目的として、このような犯罪まがいの行為に手を染める例も出始めている。
このように、SNSやネットでお小遣い稼ぎをすることは当たり前となっている。しかし、中にはトラブルに巻き込まれたり、犯罪となってしまう例もある。子どもがお小遣い以上に金遣いが荒くなっていたり、高価なものを持ったりしていたら、このようなトラブルの危険性を疑ってほしい。簡単にお金を稼げる方法はないこと、トラブルや犯罪に巻き込まれるリスクがあることを伝えて、正しいお金の稼ぎ方や使い方をアドバイスしてあげてほしい。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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