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開始から1年、4K8K衛星放送の今--累計出荷台数は想定超え、ラグビーも後押し

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放送開始から半年は低空飛行、スポーツコンテンツがプラス要因に

 一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は、11月末時点の新4K8K衛星放送の視聴可能機器台数が270万7000台になったと発表した。新4K8K衛星放送は、2018年12月1日からスタートしており、これは開始1年間の普及台数を示している。また、この数字のなかには、これまで公表されていなかった新チューナー搭載録画機の2018年11月からの13カ月分の数字が新たに加わっている。

 放送サービス高度化推進協会 理事長の福田俊男氏は、「放送開始から半年間は低空飛行を続けたが、年半ばから製品ラインアップが増え、後半はチューナー内蔵の録画機も増えてきた。また、民放はスモールスタートで始まったが、番組を増やして欲しいという声が増えたこともあり、放送事業者がそれに対応した。また、ラクビーワールドカップをはじめ、スポーツ関連のコンテツンが増加したこともブラスになった。大型画面での8Kによるパブリックビューイングも好評であり、これを家の中でも楽しんでみたいという人も増えた。こうした結果、11月までの累計出荷は、想定を超える台数になっている」と総括した。

放送サービス高度化推進協会 理事長の福田俊男氏
放送サービス高度化推進協会 理事長の福田俊男氏

 また「今は、12月のボーナス商戦がたけなわであり、2020年は東京オリンピック、パラリンピックを控えて、さらに期待が高まっている。7月24日までの東京オリンピック開幕までの8カ月で、相当数の普及を期待している。だが、一度に注文が殺到すると設置が間に合わないという事態が発生する。準備は早めにして欲しい」と述べた。

 2019年11月時点での出荷台数の内訳は、新チューナー内蔵テレビが164万台、外付け新チューナーが22万5000台、新チューナー内蔵録画機が25万4000台、新チューナー内蔵セットトップボックスが58万9000台となっている。

新4K8K衛星放送”視聴可能機器台数
新4K8K衛星放送”視聴可能機器台数

 なお、新チューナー内蔵録画機の出荷台数は、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の自主統計によって発表しているが、同協会のルールで、各社の数字がわからないように、3社以上が発売した時点で集計値を公表することになっている。新チューナー搭載録画機は、これまでパナソニックとシャープの2社だけが発売していたが、11月にソニーおよび東芝が発売したことで数値が公表できるようになり、累計値を加えた。

 新チューナー内蔵テレビの出荷台数は、11月には過去最多となる21万2000台を出荷。「売り場では、4Kテレビの販売台数のうち、新チューナーを搭載したテレビの比率は、1~5月は4割程度であったが、6月には6割、7月には7割となり、11月には9割の構成比となっている。販売台数も、8月は消費増税前ということもあり前年同月比1.8倍、9月は2.3倍となった。10月、11月は前年並だったが、12月は前年比3.9倍という売れ行きになっている。2018年同月には20機種しかなかったが、2019年は100機種以上がそろったことも追い風になっている」(放送サービス高度化推進協会 理事の木村政孝氏)とした。また、「2019年12月には新チューナー搭載テレビで34万台の販売を期待している」と述べた。

放送サービス高度化推進協会 理事の木村政孝氏
放送サービス高度化推進協会 理事の木村政孝氏

 外付け新チューナーは、月平均4000台ペースで販売されていたが、11月には8000台の販売へと増加。「新チューナーを搭載していない4K対応テレビの所有者がいよいよ4K放送を視聴しようという意欲が出てきたといえる。また、新チューナー搭載録画機は、これまでの累計で15万台程度を想定していたが、それを上回る実績となっている。量販店だけでなく、街の電気屋さんが販売している量が相当数あるようだ。ほぼ同数を売っていると見られる。なお、この13カ月間に出荷された録画機全体のうち、4Kチューナー搭載録画機の比率は12%程度である」と状況を報告した。

 「外付け新チューナーと、新チューナー搭載録画機をあわせると47万9000台となる。これまでに新チューナーが搭載されていない4K対応テレビは、630万台が出荷されており、これへの接続率は7.6%になっている。だが、新チューナーを接続したいという人が15%に留まっており、それを増やしていく必要がある。今後、月2万台程度の新チューナー録画機の販売を見込みたい」と続けた。

 また、放送サービス高度化推進協会 周知広報部部長の富永勝也氏は、「年末年始は、番組を録画してから視聴するという方法が増える。録画機の台数を伸ばすことにつながるだろう。今後は、映像コンテンツの素晴らしさで普及を促進したい」とした。

放送サービス高度化推進協会 周知広報部部長の富永勝也氏
放送サービス高度化推進協会 周知広報部部長の富永勝也氏

東京オリンピック、パラリンピックまでに視聴可能機器を累計500万台までに

 一方、新チューナー内蔵セットトップボックスは、ほぼ想定通りの月5万3000台のペースで推移しているという。

 木村理事は、「東京オリンピック、パラリンピックまでには、累計500万台に、視聴可能機器を増やしたい。残り230万台を8カ月で出荷する必要があり、月平均30万台での出荷が必要になる。これをやらないと本格的な立ち上げは難しくなる。東京オリンピック、パラリンピックのかなり前に達成をしたい」と語った。

 また、福田氏は、「2011年の地デジへの完全移行の際には、テレビの切り替えとなったが、4K8Kは既存の放送がありながら新たな放送を開始したものであり、無理矢理買ってもらうようなものではない。いいものを出して、いいものを買ってもらう。地デジが2003年にスタートしたときに比べても、普及台数は伸びている」などとした。

 一方、新4K8K衛星放送コールセンターへの相談状況についても報告。放送開始直後の2018年12月には月間2542件と集中したが、その後は減少しており、2019年11月には247件にまで減少している。2019年12月には、販売数量の増加もあり、現時点までに前月比で25%増となっており、最終的には310件前後になりそうだという。

 放送サービス高度化推進協会 4K8K推進センターセンター長の宇佐美雄司氏は、「4K8K機器のリモコンの操作方法などの問い合わせや、4K受信不良の相談の割合が増えている。また、既存のパラボラアンテナでも受信できるのか、ケーブルテレビでは受信が可能かといった具体的な受信に関する相談も多い。そのほか、番組の内容、画質、音質、放送局の数などに対する相談も多くなっている」とした。

放送サービス高度化推進協会 4K8K推進センターセンター長の宇佐美雄司氏
放送サービス高度化推進協会 4K8K推進センターセンター長の宇佐美雄司氏

 一方、総務省による衛星放送受信整備事業である「2019年度電波漏洩対策補助事業」についても説明。「電波漏洩対策の費用を一部補助するものである。この事業は今年度で終了する。2020年1月24日が申請の締め切りになっている。予算にはまだ余裕がある。集合住宅などの改修工事には時間がかかるため、早めに申請してほしい」とした。

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