Googleは、動画にリアルタイムで字幕を付ける機能を「Android 10」で公開した。そして、「Pixel 4」のボイスレコーダーアプリは、他に類を見ないほど優れた自動文字起こし機能を備えている。しかし、筆者が今週見たデモは、SF作品に出てくる万能の翻訳機能により近づいていた。具体的には、英語と中国語の2つの言語で瞬時に筆記するソフトウェアシステムだった。
別のデモでは、スマートフォンが英語で話された言葉を中国語に翻訳し、その音声を相手に向けて再生した。このプロセスはすべてスマートフォン上で瞬時に実行される。筆者は、年に何度か外国に旅行するので、自分の言語の壁によるすれ違いを減らすために、タクシーやレストランでこの機能を使用するところを容易に想像できる。
確かに、「Google翻訳」を使えば、すでにこれらの機能の一部をオフラインでも利用できるようになっている。しかし、この偉業により、私たちはより迅速かつ快適に他者とコミュニケーションをとれる世界に一歩近づいた。
モバイルアプリメーカーは何年も前から、拡張現実(AR)でさまざまなことを試している。例えば、Yelpの「Monocle」で周辺の店舗を見つける機能や、スマートフォンに巨大な矢印を表示して、ユーザーがどこに向かって進んでいるのかを伝える「Googleマップ」の道案内などが挙げられる。問題なのは、これらの機能が少しでも利便性を発揮するためには、迅速な応答が必要であることだ。これに関しては、高速な5G通信速度が威力を発揮するだろう。
筆者が見たデモでは、木製のブロックで作られた3Dの世界地図が使われていた。その3Dの地図にスマートフォンをかざすと、AR体験により、アニメーションで動く世界地図が表示される。スマートフォンを動かすと、画面上の特定の地域に「TikTok」の動画が表示される。この機能の狙いは、各地域の人気動画を簡単に表示させて選択できるようにすることにある。
自分がこのアプリを実際に使用するかどうかは分からないが、画面上に表示された人工的なARは、動画のタイトルを「平面的に」並べたものよりもはるかに創造的かつインタラクティブにコンテンツを提示していた。
2020年にスマートフォンで体験できるかもしれない、現実的な可能性のいくつかについて、本記事で少し把握いただけていれば嬉しい。これらのデモでのQualcommの役割は、アイデアをひらめかせることだ。私たちが実際に使用する具体的な体験を作り出せるかどうかは、スマートフォンメーカーとアプリメーカーにかかっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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