Facebookの傘下のOculusは今週、仮想現実(VR)ヘッドセット「Oculus Quest」にハンドトラッキング機能を追加する。コントローラーを持っていなくても、本体に搭載されたカメラを使って指や手の動きを追跡するというもの。
この機能は9月に発表され、2020年初めにリリース予定とされていた。Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は、Oculus Questなど既存のVRハードウェアで拡張現実(AR)を実現する可能性を検討する計画を明らかにしており、ハンドトラッキング機能はその一環だ。予想よりはるかに早いタイミングでの提供となるが、これはまだ実験的な機能であり、設定で有効にする必要がある。
ハンドトラッキング機能はメインのインターフェースで利用でき、「Oculus Browser」や「Oculus TV」などの主要アプリが対応する。手をリモコンのように使うと考えると、どのようなものか感じが掴めるだろう。まだ十分な機能ではないが、試す価値はあるはずだ。開発者用のSDKは来週リリース予定で、アプリでハンドトラッキング機能が実際に利用できるようになるのはその後、おそらく2020年を迎えるころになるだろう。だが、それよりも早くゲームやアプリがハンドトラッキング向けにアップデートされる可能性もある。
筆者は10月、Oculus Questのハンドトラッキング機能を初めて体験した。それは驚くほど素晴らしいものだった。できることはMicrosoftの「HoloLens 2」とほぼ同じように感じられたが、価格はOculus Questのほうがはるかに安い。とはいえ、ハンドトラッキング機能には限界がある。バイブレーションによるフィードバックや物理的な制御装置がないため、あらゆるゲームやアプリに適しているとは言えない。それでも、米CNET編集部がベストバイとして選んだこのヘッドセットを、さらに優れたデバイスにする可能性を秘めた機能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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